カテゴリ:若様のブログ~辛口アナリストが斬る



11日 4月 2025
ラピダスが4月から本格立上げとなり、より突っ込んだ議論が増えてきた。2nmができるのか、2nmが必要な顧客はいるのか、枚葉式は難しいのではないか、である。これを機に少し整理をしておきたい。  ・・・・中略...
11日 4月 2025
NVIDIAが2024年のガートナー調査による半導体市場シェアで、ついにトップになった。全体は21%増の中で倍増だ。 2024年の半導体市場は21%成長 NVIDIAが初の首位に:メモリ企業も好調 - EE Times Japan 2023年トップはインテルだったが、伸びは微増で3位に陥落、3位だったNVIDIAはGPU好調で2.2倍である。2位のサムスンは61%増で2位のまま、HBM好調のSKは92%増で6位から4位である。...
06日 4月 2025
理科大から熊本大学と、アカデミア所属が長くなってきた。そのアカデミアに馴れて、染まらないうちに記しおきたいが、最近、アカデミアが企業に対し、上から目線であり、企業に対して関心が薄いことにショックを受けている。
06日 4月 2025
 4月から新しいスタートだが、自戒も含めて、記しておきたい。この10年弱で学んだ最も重要なことの一つは、真実はこうやっていとも簡単に捻じ曲げられるということだ。
06日 4月 2025
科学技術やイノベーションが人類や世界を変えてきたのは事実だが、経営すなわち経営者や経営戦略も。重要である。しかし、最近は、政治の力が大きいことを否応なく、感じさせる。昨今の半導体でも、ここまで進展があったのは政治あってこそだ。経営者も技術者も、大学でもビジネススクールでも、イノベーションや経営戦略は教えるが、企業と政治の繋がりは意外にも意識せず、教えることも多くはない。  今回のトランプ関税もまさにそういうことを思い知らされた。その影響についても、政治学者、エコノミスト、ストラテジスト、経営学者が色々なコメントをしているが、それらは、あくまで、戦後体制の中で、それを前提として構築されたので当たるかどうかは分からないのではないか。 マクロ経済学も、長沼伸一郎氏が言うように、マルクス主義、自由主義、ケインズ主義、レーガン主義などと移り変わり、それは、投資家、経営者、労働者(消費者)のバランスの中で「正義」も変わってくる。  いくら技術開発を頑張って、良い製品を創っても、経営がダメなら、売れないし、業績も上がらない。しかし、いくら経営を頑張ってもマクロ経済が悪ければ難しいし、それも政治次第である。そして、政治を決めるのは、消費者労働者、投資家、経営者、などの間、先進国と発展途上国、高齢者と若者、など、様々な属性の間の富の配分、つまり、人々の生活次第であろう。
06日 4月 2025
トランプ関税が大きな影響を与えている。株価も日米市場で大幅下落であり、円高も進んだ。半導体では、デバイスは今のところ対象外だが、ユーザーである自動車の影響が大きく、また、製造装置は直接的な影響を受ける。 米関税、車や半導体装置「甚大な影響」 農産品も冷や水 - 日本経済新聞...
05日 4月 2025
ラピダスが立上げに向け正念場だ。3月末には経産省が8025億円の追加支援を決め、既にEUVはじめ200台以上の装置が搬入、150人体制で4月中に試作ライン稼働を本格化、夏前頃にはアウトプットが出てきて、7月中旬にはデータも出て顧客に提供できるようだ。ASMLも日本での保守メンテ要員を5倍の100人に増やすようだ。衆議院経産委員会でも、議論が始まり、一層、注目されている。 ラピダスにIBMが託す半導体製造 経済安保で白羽の矢 - 日本経済新聞 ラピダスに8025億円追加支援、4月から半導体試作開始 経産省 - 日本経済新聞 ラピダス小池淳義社長「40〜50社が顧客候補」 千歳市の工場4月1日稼働 - 日本経済新聞 ラピダス社長「年内に顧客の形みえる」 7月に試作品確認 - 日本経済新聞 ASML、日本で先端装置EUVの保守人員5倍 ラピダス対応 - 日本経済新聞  4月4日に、日経モーニングプラスに出演したが、ここでも、半導体政策やラピダスが議論になった。2月のNIKKEI半導体シンポジウムでも、枚葉式がAIでデータ収集に有利であることや短TATのRUMSビジネスモデルが注目されるが、その真価を知る人はまだ少ないどころか、枚葉式がマイナスとの意見も多い。不透明感があった技術面でも少し先が見えてきたし、ビジネス面では元からそれほど心配はしていない。顧客面でも今は2nmニーズがなくとも2030年には広がることがソシオネクストの受注動向で見えており、既にテンストレントなどもあり、IBMの他、ASRAプロジェクト、ポスト5G応用がある。
04日 4月 2025
4月に入り、半導体で大きな動きが出てきた。米ネットメディアのジ・インフォメーションは、3日、インテルがTSMCの出資を受け入れることで暫定合意したと報じた。インテルの工場運営の生産合弁を新たに設け、TSMCが合弁に20%出資することで協議しているという。...
03日 4月 2025
ラピダスの大きな提供価値は、2nmのGAA技術だけでなく、短TATである。よく、QCDと言われるが、米中摩擦やパンデミックリスクに加え、トランプ2.0の関税もあり、今後サプライチェーンが大きく変わる中で、D(デリバリ)は、Q(品質)の一つでもあり、C(コスト)にも関係する。サプライチェーンが長くなり、Dが遅れると、タイミング良い市場投入ができず、余計に在庫を積む必要があり、輸送コストも増える(エネルギーも増える)。ラピダスでは枚葉式や後工程一気通貫のRUMSモデルで価値を実現する。 そこで注目すべき研究成果が発表された。「AIで半導体の製造工程を最適化~ウエハーからデバイスまで一気通貫で最適化時間を1000分の1に短縮」とうもので、シリコンウエハー製造からCMOSイメージセンサー(CIS)製造までの工程を一気通貫で最適化する。AIによるデジタルツインで実現したようだ。  AIで半導体の製造工程を最適化 ウエハーからデバイスまで一気通貫で:最適化時間を1000分の1に短縮 - EE Times Japan
03日 4月 2025
近年、政策の正しさをきちんと評価検定しようということで、EBPMが注目され、半導体政策でも、EBPMでTSMC誘致効果を検証されている。検証レベルは低い順に、4から1aまである。1aは系統的レビュー、ランダム化比較実験(RCT)のメタアナリシス、1bはRCT、2が回帰分析等、3が比較検証や相関研究、記述的な研究調査、4が専門家意見や有識者会合のパブリックコメントとなっている。 EBPMで最近よく使われているのが産業連関表である。半導体政策でもEBPM的効果の検証に、産業連関表を使った報告が多い。

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