2015年8月13日10時~11時のアルバックの説明会に参加した。説明者は小日向社長であり、質疑は小日向氏中心に幹部が回答。IRは工場見学、テクニカルセミナーなど熱心である。
http://www.circle-cross.com/2015/06/23/2015年6月19日-アルバックのテクニカルセミナー-mems技術/
しかし今回に限っては、回答が不十分であった。アッピールしたい技術紹介はするが想定外質問や答えたくない件には非開示とするなら、IRというよりは単なるPRであり残念だった。業績が回復し、優先株も全額償還、普通株の復配となり、成長志向に向かう時こそ、厳しい質問にも誠実に答えるべきだろう。
喉元過ぎれば熱さを忘れているわけでないだろうが、同社の課題は、財務規律、研究開発の管理と、肥大化したグループ・生産子会社と考えているが、これについての認識についても、私だけでなく何人かのアナリストの質疑に何れも曖昧な回答あるいは非開示に終わった。
長年アナリストをしてきた経験ではIR開示が後退する時は何か課題を抱えている場合があり、心配だ。
業績は順調に回復
業績は2011年度を底に回復、実績も受注、売上、利益ともに上ブレ。順調に営業利益率も向上、前期よりやや悪化しているが、これは前期に補正予算からみの予期せぬものがあったため。FCFも三期連続で200億円前後を確保。
今期もFPD関連では、中国等大型TV向け中小型共に好調、半導体でも不揮発RAMや3D-NANDが順調、IOT関連部品も強い。皮肉にも、ロジックがあまり強くないので、ファンドリ等の調整の影響は少ない模様。2016年度の中計、売上2000億円、営業利益160億円も十分に行けそうであるとのコメント。