10月から、NewsPicksというメデイア?サイトの100人のプロピッカーの一員として、担当の電機・自動車ジャンルで、プロピッカーとしてコメントしている。https://newspicks.com/
100人のプロピッカー
この100人のプロピッカーは、他に、政治、スポーツ、金融、IT、など20のジャンルに分れおり、有名な方では、ホリエモン、元ソニーの出井氏、一橋大の佐山教授、楠木教授、乙武氏、夏野剛氏の他、国会議員や現役の官僚、大学教授やジャーナリストなどの専門家がいる。電機・自動車では、私の他、出井氏、辻野氏、など。全体的に、有名人も多いが、そうでない人も多く多様で、独自の視点で選んだようだ。プロピッカーではないが無名でかなり詳しい方も多い。なお、元アナリストで結集したロンジンという独立系リサーチ会社があり、電機アナリストの和泉氏や同僚だったこともある自動車アナの持丸氏など知己も何人かいるが、NewsPicksと提携して、プロピッカーではないが、そういう立場で、彼らも発信、コメントもしている。
記事を多くの専門コメントと一緒に多面的に理解できる
この仕組みは、サイト運営者や読者が引用した記事にコメントしており、読者はニュースをマスコミの記者が書いた内容だけでなく、プロピッカーだけでなく、プロ級のコメント(中には、おそらく名は明らかにできないが、サイト運営側が頼んだらしい例も多いようだ)もあり、有名無名匿名の読者のコメントを参考に、ニュースを多面的に理解できる仕組みである。匿名でマスコミの記者もチェックしているようだ。
下手をすると、「2ちゃんねる」のように、暴露合戦、炎上や品位を落とす可能性もあるが、そこは、こうしたプロピッカーや、匿名のプロ級の協力者もあり、かなり気を使っているようだ。なかなか、面白い試みであり、気がつかないマスコミの記事をいろんな方がピックしてくれるので助かるし、多くの方のコメントも参考になる。
いわゆる「いいね」の代わりに「LIKES」があり、それで反響も計れ、いいコメントをするとフォロワーも増える。そこはツイッターやフェースブックに似ていて同じような仕組みである。
既存のマスコミの限界~デスクはかつての総合電機の社長?
そこであらためて思ったのが、マスコミの危機である。既に、多くの読者がマスコミの記事を信用していない、ということ。また、マスコミのカバーする領域が、どんどん広くなり、またニッチなロングテールが多くなり、本来、記者の記事をチェックするデスクや編集委員等がコントロールしきれなくなっている。もちろん、記者は取材もし、専門家にも聞き、デスクがチェックするが、その範囲外が多くなり、あるいは、日本の産業の衰退で、そういう人脈が弱くなっている。それゆえ、世界で有名なニュースが国内では報道されなかったり、頓珍漢なコメントが出たりする。いわば、現在の大手マスコミのデスクは、かつての総合電機の社長のようである。一流新聞の知性のトップといえども、多様化する世界の出来事を全部、正しく認識するのは大変であろう。垂直統合モデルでは多様な出来事をフォローできず限界がきている。