2015年12月3日 JEOL(日本電子)の決算説明会と経営重心

さる1127日に日本電子の決算説明会に参加した。決算発表は1111日であり、集中日を避けた配慮。上期については、1026日に上方修正しており、ほぼ数字は同様だが更に上ブレ、売上465億円、OP1717.6億円、NP1113億円。参加者は、そこそこ。質疑は20分、私も含め3名。

栗原社長プレゼン要旨

 栗原社長のプレゼンでは、セグメント別の事業動向、富士レビオ関連の新製品が今期20台から来期は80100台に期待のようだ。

全体では、サービス事業の進展で収益性改善など。特に、新製品開発で、ユニット化により、短納期化、インストレーション時間を半減、ケーブル本数削減、故障率も半減、等でコスト低下を進めつつある点が注目された。

中計については、配布資料にない図が示され、具体数値はないが、2018年にむけ、NMRなど既存製品のシェアアップ、アフター市場強化、横串、オープンイノベーション、新規分野では、3Dプリンタなどがキーワード。

業績は据え置きだが強含み

 通期は今回も据え置かれたが、セグメントの中身が変更されている。また全体でも原価が650643億円に下がり、研究開発費がその分6370億円に上方修正。上期はサービス改善とユニット化効果。

理化学 売上750730億円、OP6658億円:TEMが競合の値下げ攻勢で収益悪化

産業  売上90→ 90億円、OP 912億円:IMS1台在庫販売、1台は来期へ

医用  売上210230億円、OP2835億円:好調、下期は新製品立上費用など慎重

 分析機器の市場環境は、TEMNMRは縮小傾向で、補正予算期待はあるが、市場は120/年から7080/年に、欧米も同様。他方、新興国は成長、中国では大型予算化で期待。