2015年12月25日 東芝のXマスプレゼント

 

日経新聞によると、東芝の室町社長は、メモリの分社、原発も外に出し連携、送変電の海外リストラ、等に前向きのようだ。

 

 ファイナンスもできない中では、当然の解だが、よく決断したといえよう。原発提携も、送変電の海外撤退もポジティブだろう。セミコン社にとっては、ある意味、長年の願いがかなったともいえる。

 

 

 

 

これで、ヘルスケアを、足元を見られずに焦らず高く売れることも可能となる。メモリにとっては、グローバル再編をリードできる。紫光だけでなく、他の中国陣営や、マイクロン、ハイニクスとの連携も可能である。世界で競争力がある数少ない、強力3部門を外出しすることで、これまでは、東芝、あるいは総合電機の殻の中で、付き合いにくかった他社も、提携しやすくなる。もちろん、オープンイノベーションもより容易になる。資金も、ファンドを使うことで、より柔軟性も増す。

 

 ヘルスケアは、ファンドの傘下に入ってもいいし、その中で国内の医療機器の再編を後押しも可能であり、海外のGE、シーメンス、フィリップスに対抗しうる勢力を作ることも可能だ。中途半端に画像診断関連機器を有する精密や医療メーカーが、そこに参加できる。

 

 さらに、外の血を入れ、外の風にあたって、リソース、風土体制も含め、グローバルで戦えるようになった、メモリ会社、ヘルスケア会社と、東芝の社内とも連携できるし、まだ残っている社内を変えうる。

 

苦境の中で、逆に、グローバル再編・オープンイノベーションが重要になる中で、新しい、総合電機の形かもしれないし、脱・総合電機となりうる。

 

 もちろん、まだまだ難局は続くし、障害もあろうが、「社会インフラファンド」としての総合電機の日立と、違うスタイルで、競えるようになれば、すばらしい。