日経新聞報道によると、サムスン電子の2015年12月期通期業績速報値は、売上200.34兆W、OP26.37兆W(約2.6兆円)と、3%減収、y/y5%増益、半導体部門の好調に加え、スマホ関連部門を中心にコスト削減が奏功という。部門別内訳は月末に確報値と合わせて公表。http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM08H1W_Y6A100C1MM0000/
報道によると、スマホは通期減益だが、高価格帯で米アップル、中低価格帯では中国勢との厳しい競争が続く中で、機種数絞り込みで開発コスト抑制、在庫管理も厳格化でQ/Qでは下げ止まり。半導体部門は大幅増益。メモリーが、台当たり容量増、他社向けを含めて需要が大幅に拡大の模様。システムLSIもファンドリがアップル向けAPチップで稼働率改善。ディスプレィは、LCDが悪化だがOLEDがスマホ用が中国メーカー向け外販を本格化で復調。
日経報道から分析すると、4Qは、売上53兆W、OP6.1兆W、売上はq/qでもy/yでも微増収だが、OPはy/y増益だがq/q減益。季節性はそれほどないが、通常は、4Qは増益が多く、底打ちとはいえないだろう。q/q減益は、スマホとディスプレイが中心だろう。あとは横這い圏だろう。年間では3Qがファンドリ中心に大きく伸びたことが大きい。年間でもセミコン大幅増、ディスプレイも改善だろう。
2016年を考えると、スマホは四半期2兆W、セミコンはAPチップ次第だがメモリが厳しく、同様に2兆W程度だろう。ディスプレイは、LCDは厳しさ続くがOLED外販次第か。年間では16兆W、20%減益が妥当だろうが、やはり全社的にスマホ依存度が極めて高いところがリスクである。