いよいよ、今日より、日本電産をかわきりに、決算シーズンとなる。株価は、ITバブル崩壊、リーマンショックを彷彿するほど下落、石油価格も下げ止まらず、ついに円高傾向になってきた。日経新聞1月21日報道では、日本の電子部品大手の受注にブレーキがかかり、京セラやTDKなど6社の2015年10~12月期の合計受注額は前年同期比で横ばい近く、ほぼ3年続いた2ケタ増から急減速という。日経ではy/yであるため、q/qも含め分析を試みる。
村田は、9月までは月次受注は好調、1400億円程度、10月も1800億円の可能性があったが、仮に横這いの1400億円だとしても、11月、12月で、差し引き1700億円からすると、11月1000億円、12月700億円あたりだろうか。半減近く、これは、1-3月のスマホが、iPhone6が半減近い状況を反映している可能性がある。1-3月は不明だがm/mでマイナスが続くとすると、足元の豊富な受注残があり、売上はそれほど悪化しないし、3月次第だが、売上は会社計画をやや下回り、2016年度上期は減収減益になる可能性が高いだろう。
京セラも、通信や情報機器次第だが、今期の再下方修正の可能性が高く、来上期の厳しさは同様だろう。これを機に、不採算事業のリストラを更に加速化できるかどうか。
Nittoは、オプト以外は堅調で、M&Mは余裕あるが、情報機能材が厳しく、4Qはq/qで減収、年間の達成も容易ではなくなってきた。
日本電産は、よもや下方修正はないだろうが、期初、余裕があった上方修正の貯金はあまりないだろう。期待のハプティックが、厳しいだろうし、OLED化でどうなるかが不明である。更に薄型、軽量になった場合に、現在のタイプで対応できるかどうかが鍵だろう。
エコノミストやストラテジストは、2016年度も増益だから株価は割安だと、言っている例が多いようだが、電機精密セクターから見ても、株価や石油価格から見ても、あまりにお気楽でいいと呆れる。