ジャパンディスプレイが1月22日13-15時、投資家・アナリスト向けに、技術セミナーと展示会を開催した。会場は満員で決算よりも多く、当社への期待と不安を反映していると感じた。なお、たまたま、この日は、シャープ関連報道があったが、一切、再編や業績の話はなく、質疑も答えられないと最初にお断りがあった。セミナーは、IR樋口氏の司会、「JDIの事業とディスプレイ技術」というタイトルで、次世代研究センター長の瀧本氏が1時間弱講演。分かり易く、広範だったが、RGBの話や、最近のLTPOの話題がなく、またモジュールや後工程戦略もあればよかった。質疑は10分強で私含め3名。OLED絡みが中心であった。その後は14時からいくつかに分かれ、展示を見学。充実していた。
なお、技術セミナーは、昨年6月に反射型省電力パネル以来、半年ぶり。前回は有賀社長がプレゼン。
http://www.circle-cross.com/2015/06/17/2015年6月15日-ジャパンディスプレィの反射型省電力パネル説明会/
http://www.circle-cross.com/若様のブログ-辛口アナリストが斬る/一覧-古い順-7月26まで/
瀧本氏のプレゼン要旨
ジャパンディスプレイがターゲットとする市場は、2015年4兆円弱から2020年6兆円弱へ。スマホも成長し4兆円を超えるが、新規で拡大するのは車載、産業、サイネージ。第一の事業は変動が多いスマホだが、現在、第二の安定した車載が一定の規模に、第三が反射型、第四がOLED。数量はスマホが圧倒的だが、収益性は車載や反射型がいいようだ。
ノンモバイル比率は前回同様に30%(前回は2020年と明示)。今回は反射型について具体数字はないが、前回は、置換え(ウェアラブル、産業、電子棚札POP)で600億円と創出(サイネージ、特殊モニタ)で400億円以上の計1000億円以上、OPM10%以上、だった。プレゼン資料の目分量では車載2000億円、OLED1000億円、の計4000億円が30%なら全体が1.3~1.4兆円のイメージとなる。
技術戦略では、LTPSが強みであり、透過型LCD、反射型LCD、OLED、さらに新パネルと、フロントプレーンは、いろいろだが、バックプレーンはLTPSであることを強調した。なお、この中でバックライトがあるのは透過型LCDのみ。生産キャパは、G4.5型換算で470k/月で世界トップ。