2月9日17時から3Q決算、テレコン。鈴木社長とIR統括の青木氏、参加者は多い。上期と通期は説明会、それ以外は、テレコン。IRも熱心で、過去、工場見学会もあった。ただ、顧客との関係などもあり、HPに掲げる資料などは、やや制限された。
セルサイド時代は、90年代に液晶関連の調査で一度位の訪問。ファンド時代に、中小型成長株として注目し継続フォローした。最初はタッチパネル関連という視点だが、調べていくうちに、技術だけでなく、経営戦略や社風も面白く、潜在力が大きく、一層、興味が湧き、中期では、売上3000-5000億円、OP300-500億円の可能性、第二の村田になるようにも思い期待していた。この10年でも、甲賀の工場見学も含め、累積のINPUTは20回以上だろう。
今回の中計では、IT分野の依存度を減らし、応用分野の分散化と多様化に努める。2014年度は売上1188億円、OP88億円だが、2017年度中計では、売上1500億円、OP120億円、NP95億円、ROE10%以上へ。過去最高益は更新しないが、むしろ業績の安定化を優先する。戦略は、ポートフォリオ組替え、不採算撤退、サプライチェーンでの垂直統合推進、新たなコア技術取組、M&Aでの成長である。
業績は上ブレ傾向だが、2017年以降のOLED化が鍵
今期の業績は、3Q売上345億円、OP54億円と堅調、通期は不変だが強含みだろう。3Qのデバイスは199億円と想定以上だったようだが、主要顧客からの前倒しもあったようだ。同部門の生産稼働状況を示す指数では、2014年度1Q→2015年度4Qでは、2014年度が57→93→112→37、2015年度が37→70→86→69である。下期では148→155であり、強そう。2016年度1Qはq/qでは下がるが、y/yでは増加。
OLED化はプラス
OLED化により、現在のPadだけでなく、スマホにもフィルムタッチとなると、影響は大きく、現在姫路と甲賀等での生産キャパが追いつかなる可能性が大きいだろう。サイズ面積では1/4だが、台数が、仮に、15億台なら、2-3割増え、生産性は高そう。ただ、曲面や異形、フォースタッチなども鍵となる。さらに、中期は、OLED化がクルマにも展開すれば、更に大きいだろう。