4月26日9時半~11時に、決算と新中計の説明会、プレゼンは佐久間新社長、質疑は、佐久間社長と伊藤専務、金井専務、町田、神谷、堀内の各氏。SPE担当の金井氏も初登場。Nidecの説明会と重なったがほぼ満員。佐久間新社長は、日立で長らく「マル情」トップを務め、前職はマル情グループのSIコア会社で、上場会社の日立ソフトや日立システムを統合してできた、日立ソリューションズ社長であった。
業績はネガティブだが
業績は、2015年度実績が、受注1730→1626億円、売上1840→1807億円、OP195→161億円、NP155→130億円。セグメント別には、映像無線が受注920→803億円、売上950→892億円、OP60→5億円と下ブレ、4Qに入り内外で期ずれの他、不採算案件もあった。他方、装置は、800→813億円、売上880→906億円、OP150→158億円と上ブレ。
今期計画は、受注・売上1640億円、OP126億円、NP81億円、映像無線(名前を映像通信ソリューション)は、売上830億円、OP30億円、SPE(エコ薄膜から成膜ソリューション)は売上800億円、OP100億円。両セグメント共に、前提は厳しめ。映像通信は、米の地デジ周波数のリパック特需はあるが、国内は厳しく、SPEは端境期との認識。
2015年度の下方修正と2016年度の減益予想は、株式市場ではネガティブサプライズだったようだが、今期については震災もあり不透明であり、SPE減益予想はいつも慎重な同社としては想定範囲だが、映像通信が2015年度の計画を下回るレベルだったことは意外だったかもしれない。
中計は一貫性
中計は、2018年度に、売上2000億円、OP240億円、映像通信が売上1000億円、OP80億円、SPEが売上1000億円、OP170億円。
両セグメント共に、前回の中計と同じ方向性だが、両セグメントのシナジーや、第三の柱なども、後述するように、次回は、期待したい。
震災は不透明
九州震災の影響は、両セグメントにある。ただ、復興特需というような意味では、3.11より規模は小さいかもしれない。しかし、中期では、より防災減災や、危機管理、住民サポート、ビッグデータの活用などが重要になりそうだ。
ドメインシナジー
二つのやや経営重心®が異なるコアのシナジー、それぞれの日立とのシナジーについては、佐久間社長も注視されているようだ。
これまでは、映像通信とSPEのシナジーはあまりなく、国内中心の景気遅行型と海外中心の景気先行型という補完関係だが、保守サービス等に加え、IOTの時代では、思わぬシナジーも出てこよう。
また、映像通信は日立本体とのシナジーは多いが、SPEでは、あまりなく、日立ハイテク等との関係が鍵だが、これも、他のグループ各社も含め、思わぬシナジーあろう。