5月13日16時45分から説明会、牛田社長、伊藤CFOはじめ恒例通り、全事業部門のトップが出席、プレゼンは伊藤CFO、回答は各事業トップ。
FPDとインスツルメンツが健闘
2015年度は売上8229億円、OP367億円、NP221億円は、利益は上ブレ。FPD、インスツルメンツが健闘。精機はOP上ブレだが、FPD強く上ブレだがSPEは下ブレで赤字、また450mm関連はじめ熊谷工場で減損70億円(全体では、その他も含め計84億円)。会社側は非開示だが、精機売上の中で、FPDがSPEを上回ったのではないか。推定でありサービス事業の入りくりはあるが、SPEは売上900億円、OP赤字200億円、FPDは売上900億円強、OP350億円の可能性もあろう。映像は、Xマス商戦不調やD500の延期も痛かった。なお、デジカメ市況は中国のみ好調でプラス。広告宣伝費を前期より100億円(売上比2%)減らしたが、Opmは9.5%→8.8%へ低下。SPEとデジカメの不振に対し、インスツルメンツやメディカルは好調。生物顕微鏡は過去最高、M&Aのオプトス社も利益上ブレ。B/Sでは在庫増はFPD中心で問題はなく映像は減っている。
震災影響が不明
2016年度は売上8400億円、OP460億円、NP300億円、セグメント別には、精機OP400億円、映像OP350億円だが、震災の影響は映像に大きくリスクもある。映像では地震とは関係ないが複数の新製品の発売延期も痛い。デジカメは7月までは在庫販売、8-9月から立上げ下期にフル生産を想定。このため上期の生産台数はy/y、H/Hで半減、OPも半減の計画。震災が無ければ、映像のOPは450億円程度だった可能性もあり、その場合には全社OPは550億円となる。また、全社消去を前期から50億円厳しく見ており、バッファなのか、いろいろな構造改革を想定しているのか不明。
精機部門ではSPEが課題、絶好調のFPDも油断できず
IFRS導入とR&D
FPDでは2018年問題
映像の震災リスク
期待のインスツルメンツとメディカルと役員インセンティブプラン
主力事業が、不振や不運あるいは長期に不安がある中で、インスツルメンツの黒字化が定着、大幅な増収増益は嬉しい。生物顕微鏡は過去最高、12億円を出資し傘下におさめたTribogenics社のX線分析との技術シナジーが期待できる産機の測定器も好調のようだ。Lonza社との提携で細胞事業も江東区に施設オープンで始まる。メディカルのオプトス社も含め、焦りは禁物だが早期にコア事業に育ってほしいものである。
近く中計の説明会もするようだが、詳細説明を期待したい。また、説明会では言及は無かったが、役員向けのインセンティブプランとして役員報酬BIP信託も導入している。