アップルがスマホに採用、サムスンも巨大投資を決め、課題だったキヤノントッキの供給能力問題や、インバーテンション電鋳マスクや封止などの技術開発も進み、いよいよ、OLEDの巨大市場が本格離陸しようとしている。実際に、サムスンのG6ハーフの有機蒸着ラインが動き始めると、歩留まりを始め、400ppi近い画質が本当に出るのか等、現実面での多くの問題が出てこよう。
TFT液晶産業離陸予想を思い出す
現在のOLEDの状況は、プレイヤーこそ日韓で入れ替ったが、92-93年頃のTFT液晶産業離陸の頃を想起させる。
2025年までOLEDを予測
そこで、こうした懸念がどうなのかも含め、25年前のLCDでの市場予測の経験をふまえ、大胆に2025年までの長期予測を試みたい。前提として、2020年には現在計画のラインは全て稼働しており、スマホ向けは大半がOLED化され、有機蒸着機・マスク、封止等の生産技術での問題はクリヤされ、温度や焼付問題もある程度解決されているとする。長期の市場予想に関しては、想像力や歴史に学ぶことも重要だ。
Sジョブスに倣って
Sジョブスは、京都の寺院を訪れ、庭園や建築物を静かに眺め沈思黙考していたという。その中で、いろいろな製品のコンセプトが出てきたのだろう。
前提
2020年にTVを除く市場ではOLEDが過半、2025年に6割、TV含めればOLED3割
スマホについては、フラット型+カーブド型が6割強を占め、2020年頃から、一部、ローラブルが登場するが、2025年でもまだ1割程度であろう。この2019年にOLED比率が半分に達し、2025年には80%近くに達する。