4月末の本決算説明会に参加できなかったので、先週、長岡京の本社を訪問、若干、スマホ市況なども議論した。この度の英国のEU離脱や、それに伴う円高等マクロ面からの影響は不明であるが、相対的には堅調、中期的な競争力・成長余力は高そうだ。
2015年度は上ブレだが4Qはピークを過ぎる
2015年度は、売上12000→12108億円、OP2720→2754億円、NP2020→2038億円と、いずれも上ブレ。
2016年度は円高と操業度鈍化で減益
2016年度は、売上12250億円、OP2400億円、NP1780億円、上期は売上6200億円、OP1250億円。全体で1%増収13%減益だが、為替の影響がなければ7%増収、また、OPでは円高影響360億円(2015年度は120.14円から今期110円前提で、1円35億円影響)であり、これがなければOP2760億円と微増益。
稼働率は高水準ながらMLCCはやや平準化
売上伸びが少ない分だけ、フル稼働だった昨年度よりも操業度益が小さく、またMLCC、SAW共にタイトだった昨年よりも、値下げをやや厳しめに見ている。下記に村田の主要セットの予想を示す。
セグメント別はモジュールに注目
多くのアナリストは、セグメント別利益動向に関心がないが、コンデンサ(MLCCなど)、圧電(SAWフィルタなど)、その他(コイル、コネクタ)からなるコンポーネント部門の事業利益は2626億円と利益率30%を突破。
1Qは受注、生産、売上増見込み
なお、足元は、4Q→1Qで、生産2650→2940億円、売上2613→2840億円、受注2636から増加、の見通し
トップと社風~短期でない?怒らない?オーナー社長
村田は、経営重心®で右上のオーナー系ならではの、トップダウン「カネと度胸」が鍵となる韓国台湾が強い領域で戦っている。