昨年のKLA-Lamに続き、半導体装置業界も再編が続いている。
6月16日に、ASMLが台湾のエルメス・マイクロビジョンを、台湾企業としては最大規模の約3200億円で買収発表http://www.nikkei.com/article/DGXLASDX16H1M_W6A610C1FFE000/
と思ったら、今度は、インテルがIMS社を完全に傘下に入れているようだ。http://semiengineering.com/multi-beam-market-heats-up/
インテルが買収したIMS社
IMS社は、電子ビームマスク描画のVB。インテルが、社内部門として扱うのか、装置事業に参入するのか注目される。先年のFPGA大手のアルテラ買収に続く、戦略的買収だろう。
ASMLが買収したエルメス社
ASMLのエルメス買収の狙いは、平面だけでなく、3D化で高解像度高電圧の検査が必要となり、さらに昨年のKLA-Lam統合の中での動きだろう。エルメスは、KLAの検査技術のエンジニアが創業、電子ビーム検査装置で世界市場シェア80%、2015年度の売上は6652NT$、粗利益率70%、Opm40%前後、R&D15%強である。
電子ビームとマスク
リソの世界は、微細化のロードマップを描いてきたITRSは、2016年5月、活動を終息と表明した。http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/371280/060300009/
ITRS2.0をITRUに変え、IMECに活動の場を移すとしているが不明である。次世代の微細化は、共通のロードマップが無くなり、動きが激しく混沌としてきた。ウェハーの微細化、パターンニングの検査も、変わっていく中で、マスク描画や検査も変わる。マスク描画では、ニューフレアが圧倒的だが、インテルのIMS買収は不気味だろう。また、ASMLの狙いも、単に、検査強化だけとも見えにくい。水面下で、新しい流れが始まっているのだろう。微細化パターンニング、デバイスメーカーと装置メーカー、マスクメーカーの関係も、これまでの常識や通念で見るべきではないだろう。