アップル、サムスンからも評価され、DNPの電鋳インバーテンションマスクと共に、キヤノントッキの有機蒸着プラントは、有機EL製造でデファクトスタンダードになった感がある。当初、年間3~4台の生産能力だったが、キヤノン傘下のキヤノンアネルバの協力もふくめ、10台くらいに増やせたようだ。
アネルバとトッキ
キヤノンアネルバは、アルバックや芝浦メカトロニクスと並んで液晶製造装置の大手であり、真空応用の中でスパッタに強みを持つ。
嬉しい悲鳴だが検収は大丈夫か
プラントであり、総合調整や据え付けが大変だろう。特に、韓国台湾中国では、相当な技術者がいないと検収が終わらない可能性もある。キヤノンの生産技術力は定評があるが、それは、経営重心®が、こうした巨大プラントとは、生産・調整・検収に於いて大きく異なろう。
本来は二号機でブラッシュアップ
本来は、一号機は少量で、性能面や量産対策も含めブラッシュアップされた二号機で、大量受注があれば、トッキにとっては、ベストだっただろう。
新規参入で効率の良い装置
それゆえ、2017年までは、トッキが独占的であっても、他社が、トッキの事例を参考に、ユーザーの不満も聞きながら、コストも下げ、ブラッシュアップされた製品を出すことが予想されたが、早くも、そうした状況が出てきた。
中国の有力パネルメーカーの天馬(TIANMA、もともと、NECの技術を導入しレベルが高い)は、アルバックに第6世代生産ライン向け蒸着装置を発注したようだ。
さらに、6月24日のVテクの中計説明会では、有機蒸着機への参入の可能性も表明された。これ以外にも、LGと関係が深い韓国SUNICや、AMAT系での参入もある。