決算発表の先陣を切って、日本電産の説明会が22日17-18時まであった。出席者は、永守社長、佐藤CFO、永安IR室長。
2016年度1Q業績は、減収ながら、OP315億円増益(y/y+5.6%)と健闘。円高やスマホの成長鈍化の中で業績苦戦が予想される電子部品の中では増益は出色だろう。今回からIFRS導入だが、その決算作業がありながらの前倒しの発表タイミングは、同社のITシステム・管理体制の実力を感じる。
米国会計基準からIFRSに変更されたので不明な点もあるが、1Q実績は従来の想定やコンセンサス以上だったようだ四半期ベースで過去最高更新。通期計画もIFRSベースで、OP1300億円が据え置きだが、為替前提変更もあり実態は上方修正。
海外子会社群のマネジメントの安定化・永守イズム浸透で、新製品投入もあり10%超のOpmが定着した。なお、5%から10%までは基盤基礎作りに時間がかかるが、10%を超えると加速するようだ。スリー新活動による各種新規事業の創出・育成が進行中である。
ソフトバンクARM買収で変わるM&A戦略
永守氏も社外役員を務めるソフトバンクのARM買収に関しては、孫氏に賛成だが、30年先を見据えられず、また自分には割高だと、感想を述べた。IOT時代には、半導体とモータが主役だが、このディールで、M&A対象が大きく変わったのではないか。戦国時代突入のIOT時代での次の一手に大きく注目したい。