2016年7月22日 ARM買収後のルネサスの行方とINCJの問題点

 

ソフトバンクのARM買収で、クルマやIOT向けの半導体関連メーカーの業界構図が大きくかわるだろう。現状でのシェアは10%以下だが、2020年に30%になる可能性もあり、ルネサスのシェアが下がる可能性もあろう。Nidecの説明会では、永守社長は「自分なら全く異なる戦略にする」と発言したが、これは、ルネサスの将来が厳しいことを示唆しているようにも思える。

 

そういう中で、現在、70%近い株主であるINCJは、あと9年以内に全株を売却しないといけないが、日々の出来高から、普通なら3-4年かかる。これでは、本格IOT時代、ARMのシェア上昇の中ではタイミングが遅い。

 

これは、ルネサスだけでなく、株主であるINCJの大きな問題だが、それ以外にもINCJは、以下のように、ガバナンス面で多くの問題を抱えているのではないか。

 

INCJ6つのガバナンス問題

猶予はない、売却先をえり好みせず、海外ファンド等も使い早期にEXIT

 一刻も早く、INCJの保有銘柄のEXIT問題、ガバナンス体制を見直すことが必要である。