1Q決算説明会が7月29日17時半~18時15分開催、ソニーの直後、パナソニックとも重なったこともあり、鴻海騒動で混乱した一時より出席者は少ない。説明者は、代取に就任した野村副社長、質疑は、榊原氏。説明会の最初に野村氏から簡単な自己紹介も含め挨拶の後、プレゼン。なお、中国の独禁法審査が終わっておらず、鴻海の出資が未だなので通期予想や具体的なシナジー効果の説明はなし。
SDPで鴻海からも評価された野村副社長が初登場
決算説明会初登場の野村氏は、2012年にSDPに移り、実質、鴻海と共同運営で立て直し、鴻海テリーゴー氏からも評価されたというが、この4月にシャープに戻った。新生シャープを飾るに相応しい。
液晶以外は黒字化
1Q決算は健闘だろう。全体は32%減収の中で、OPこそ赤字だが25億円であり、事前の報道の「赤字50~100億円以下」を上回る。赤字107億円の液晶以外は80億円強の黒字である。
FCFも黒字、ようやく銀行管理下の異常な経営を脱す
このところ、ずっと赤字だったFCFが95億円の黒字(前1Qは514億円の赤字)は特筆すべきだろう。最低限のカネがあってこそ、健全なリストラもできる。
OLEDはまだできない?
設備投資は50億円強だが、鴻海からの出資前なのでOLEDはない。
偶発債務
リスクのある必要なものは落としたようであり、鴻海とも合意のようだ。
鴻海との違いとシャープの良さ
SDPで、テリーゴー経営にも触れた野村氏によれば、シャープと鴻海の差は、経営のスピード感だという。
一刻も早く独禁法審査が終わり出資後、正式なスタートを期待したい。