7月28日の決算説明会には参加できなかったが動画視聴、また8月1日のスモールに参加した。今回の説明会は、鈴木CFO、安藤常務等による通常の決算発表に加え、宮田CTOによる技術戦略に関するプレゼンがあった。業績動向そのものは、インラインでサプライズはないが、IABで懸案のオイル&ガス事業の売却、HCBでフクダ電子との提携、医療機器子会社のコーリン売却、ガバナンスコードに関連してGPIFの企業アセットオーナーフォーラムの幹事会社就任、など盛り沢山である。
1Qインライン、通期不変
2016年度1Q決算は売上1845億円、OP98億円、NP79億円、10%減収40%減益だが、社内計画比インライン、また為替影響を除けば3%減収、23%減益は、昨年の1Qがまだ順調だったことを考慮すれば、踏ん張った方だろう。
OOM社売却
オイル&ガス事業(OOM社)のシュルンベルジェ社への売却は、既に6月3日に発表されているが、もともとコア事業ではなく、シェールガスが厳しい中で、これまでから検討されていたようであり、双方に良かったであろう。
オムロンコーリンをフクダ電子に譲渡、フクダ電子とは広範な提携
注目されるのが、オムロンコーリンの譲渡も含め、フクダ電子との提携である。フクダ電子とは、介護など在宅医療、国内販売チャネル、ウェアラブル等も含めた医療機器の共同開発でシナジー効果は大きいだろう。
注目された宮田CTOのプレゼン
今回、最も注目されたのは、宮田CTOによるIOT戦略であり、SDTM(センシングデータ流通市場)への参入である。オムロンは、FA、ヘルスケア、クルマ、駅務など広範なセンサーを持っており、ここから得られるビッグデータを活用すれば大いにビジネスチャンスがある。