8月5日引け後に下方修正、足元のスマホ谷間、円高では、当然だろう。
会社側は1Qのみ計画開示だが、売上1950億円→1740億円、OP10億円→赤字35億円、売上で210億円、OPで45億円の下方修正。また、OP外では、6月末レートが102.9円/$と円高により、67億円の為替差損も計上。詳細は8月9日の決算時に説明。
説明会では、6月末の在庫やキャシュに注目したい。従来から、12月末、3月末の在庫が多すぎ、キャシュは逆に1か月以下と少なすぎることを指摘したが、今回、在庫が減っていれば、「よい赤字」、しかし、同傾向であれば、また資金ショートの不安が出てこよう。
もうJOLEDは解散すべき、メンツよりも生き残り
同時に、会長が指摘していたJOLEDのケリをどうつけるかも重要だ。実態は不明だが、数十億円のコスト補てんがあり、少なくとも数年は難しいインクジェット方式にカネを使う余裕はない。
Advanced LTPS3.0の正体を明らかにし、OLED逆転の期待を訴えよ
OLED戦略では、株主総会で明らかにされたようだが、従来からさんざん指摘していた、「Advanced LTPS3.0は、実はLTPOの進化形である」ことも、その隠されたベールを取り払って明らかにし、OLED戦略も示すべき時だろう。
日経報道によると、INCJが支援
日経報道によると、INCJが支援の模様。JDIは実質無借金だが3月末の現預金は4割減、液晶パネル出荷が鈍り、白山工場の生産設備の支払いも重なり、資金繰りが悪化、INCJのサポートで三井住友、三井住友信託、みずほの取引銀行から5月と6月に300億円、7月に150億円を短期で借り入れた経緯もあるようだ。三行の融資枠は600億円あるが、二期連続赤字で、コベナンツ条項に抵触していた。INCJは債務保証や融資など検討に入り、INCJ支援の上で取引銀行から長期資金を借り入れ、有機ELパネルの量産など成長投資に充てるという。http://www.nikkei.com/article/DGXLZO05759850W6A800C1MM8000/?n_cid=TPRN0004
http://www.circle-cross.com/2016/06/11/2016年6月10日-jdiに関し-incjが主力銀行に関し関係強化を要請か-ロイター6月8日報道/
おそらく、足元の資金繰りに加え、INCJも出資しているJOLEDを清算するために資金が使われる可能性があろう。これまでのINCJは別にして、今回のJDIへの資金投入は賛成だ。2018-19年に逆転の可能性があるからであり、もとから、シャープをダシに使わず、正直に表明すればよかっただろう。今後は、ソニーにも出資してもらい、期限限定で、垂直統合でもいいだろう。水平か垂直か、という議論は、10年前の古い議論であり、それに拘らないエコシステムをつくるべきだろう。