説明会が8月12日10時~11時に開催され参加し、質問もした。プレゼンは小日向社長、質疑は、IR鈴木氏、坊副社長、岩下専務などが対応。業績好調であり有機EL関連として注目されているので質疑も多かった。
前期は受注好調だが原価力改善にも注目、B/Sもきれいに
2015年度(2016/6期)業績は、受注2180→2236億円、売上1940→1924億円、OP185→179億円、NP145→167億円、前回予想とは、受注とNPは上ブレ、売上、OPはやや下ブレだが誤差の範囲。受注上ブレは、中国の大型液晶パネル向け装置の前倒し受注。なお、最高益更新中。B/SもDebt200億円減少、優先株100億円元本も全額償還と急速に改善。
好調の背景は、液晶と有機EL両方で強いFPDに尽きよう。FPDは、FPDセグメントだけではなく、世界シェアトップの有機EL向けクライオポンプがコンポーネントセグメント、FPDターゲット材が材料セグメントにも計上されている。また、収益性改善には、基本設計やシミュレーションを徹底、追加原価が発生しないように努力したことも大きい。
受注減計画だが実態は横這いで強含み
今期計画は、受注1850億円、売上1940億円、OP180億円、NP120億円と受注減、売上、OP横這い。NP減益は前期に繰税計上と為替差益があった反動減。受注減は、前下期に先述の中国向け大型液晶装置の受注前倒しがあった反動でFPD受注が1114億円から727億円に減る影響が大きいが、前々期の667億円からは大きい上、2期累計でみれば、4100億円であり、中計の3900億円より上ブレ。そろそろFPD受注はピークアウトとの悲観視する向きもあるが、そうではないだろう。
有機ELに期待
注目の有機ELは、G6ハーフ級の蒸着機計上が大きく奏功したのだろう。なお、FPDでは液晶の大型が40~50%を占めたようだ。中期でもまだ期待できるが、今期に入るかどうかはタイミングの問題もあることには注意したい。セグメント別では、FPD部門には有機蒸着機の他、封止関係や、液晶にも使われるバックプレーン向けの装置があるが、上記の数字は有機ELだという可能性が高いもののみ。
μLEDはまだ水面下だが半導体でSCMが動きだすか
質疑で、μLEDについて確認があったがNAだった。