西宮の指月電機製作所(以下、指月)を訪問、本決算のフォローと、村田との提携も含め、中期の経営戦略について、議論した。http://www.circle-cross.com/2016/09/16/2016年9月16日-指月電機製作所が村田製作所と提携/
村田との提携発表
今回の提携発表で、問い合わせは、内外でかなり多かったという。三菱電機など既存の大株主からも、好意的に受け止められている模様。
タワー投資顧問
タワー投資顧問(以下、タワー)は、提携については、好意的であったようだ。
指月の中期戦略
株主構成では、1位が21%強でタワー、2位が僅差で三菱電機(なお売上依存度も20%あり1位)、3位が村田であり、3社で50%を超える。指月としては、自主経営を重視し、上場を維持することで方針は一致している。
今回の提携で、秋田での新素材による車載向けフィルムコンデンサの開発生産だけでなく、全固体電池なども含めどこまで拡大するかは未知数ではある。
なお、AIM2018中計には、村田との提携は織り込んでいないようだ。2018年にクルマ向けが急増するが、村田との提携ではなく、海外新顧客などを増やすのが要因。JVは2018年に生産開始だが、実際に売上が大きく貢献するのは2020年以降のようだ。
秋田での体制
秋田での生産体制は、新素材を使った前工程はJVであり、秋田指月とは別のライン。後工程(封止や電極付け他)は、共通で、村田、指月の販売チャネルをそれぞれ使いクルマ(直やTier1)に納入。今後、生産拡大の中で、追加投資も必要だろう。
生産体制
指月全体の生産体制も徐々に変わってこよう。
業績動向
2015年度の業績は、減収減益であり、売上217億円、OP21億円、NP13億円だった。海外UPSで不具合があり3億円の特損が発生だが、既に課題は解消。セグメント別では、コンデンサ・モジュールが、売上143億円、OP12億円、電力機器が売上71億円、OP24億円、情報機器が売上4億円、OP0.7億円、調整消去が15億円ある。
2016年度計画は、ほぼ横這いで、売上220億円、OP22億円、NP14億円。設備投資が岡山の10億円も含め、28億円とDep10億円を超える。ただ、FCFはプラスを維持。