昨年の10月は「半導体液晶業界再編に注目」と書いたが、今年は、国内グループ再編のようだ。
http://www.circle-cross.com/2015/10/01/2015年10月1日-神無月は半導体液晶業界再編に注目/
ブルンバーグ、その他の報道によると、JDIと日立国際について、下記のようである。
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INCJがJDI株を一部、シャープに売却(http://www.digitimes.com/news/a20160928PB201.html)
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日立が国際株を売却(https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2016-10-03/OEGKO06KLVRJ01)
JDIの行方
JDIについては、これは、いい話であり、報じられた鴻海の打診も関係しているかもしれない。ただ、他方、政府は、別の動きもしているようだ。できれば、鴻海以外も含め、日台で大連合を組み、韓国、中国に対抗する必要があるだろう。足元は、LCDがタイトで活況、キャパがないので白山を動かしたいが、カネがない、というジレンマである。早く、JOLEDを売り、鴻海だろうがどこだろうが、提携を急ぐべきだろう。
日立国際
日立国際については、昨年来、日立グループは、2009年以来、2015年は再編第二弾が必要だとコメントしてきたが、その中での可能性があろう。
http://www.circle-cross.com/2015/10/29/2015年10月28日-日立の説明会とグループ再編への私案/
http://www.circle-cross.com/2016/02/05/2016年2月3日-日立の更なる進化に期待-下方修正の中でグループ再編/
まず、既に、日立キャピタル、日立物流から始まっている。そして、ついに日立国際かもしれないが、この10月から、本社が、日立ハイテクのとなりのビルへ引っ越している。装置は、日立本体とシナジーが薄く、グローバルな装置大手を始め人気があるようだ。映像無線は、日立本体の社会インフラとシナジー大きい。日立ハイテクは、商社の日製産業、医療と装置だが、医療に強化中。装置同士では以前からハイテクと国際の装置での統合は指摘されてきたが、カラーがやや違う。また、日立グループの中で医療関係をどうするか、も課題であろう。
日立国際の明日
今後の日立国際を考える鍵は、①日立G内シナジーと社内シナジー、②再編・グローバル化の遠心力とIOT・社会インフラのシナジーを狙う求心力のバランスだろう。
日立Gのフロント、PF、バックという3層構造の中で、映像通信は、フロント・PFとも、バックともシナジーを見出せる。また、SPEをフロントとして位置付ければ、IOTなどでシナジーはある。また、映像通信はここ数年の社会インフラやIOTの中で日立のコア事業として求心力が強く、SPEはグローバルな業界の再編の中で遠心力が働いている。このバランスと、日立色が薄いエコシステムの活用も重要だろう。
http://www.circle-cross.com/2016/04/28/2016年4月27日-日立ハイテクの決算と中計-先憂後楽より潜在力発揮を/
http://www.circle-cross.com/2016/08/03/2016年8月3日日立国際の1q決算説明会-8月1日/