10月27日10~11時 秋葉原UDXビルから愛宕の新本社で説明会(決算発表は昨日)に参加、質問もした。運営はこれまで通りだが、本決算以外で初めてプレゼン資料を導入、IR佐々木氏が司会、神谷執行役がプレゼン、質疑は伊藤専務、金井常務、町田常務。
業績計画は違和感
SPEが好調で1Q時点で想像されたいた通り慎重すぎた会社計画は上方修正されたが、アナリストの期待はもっと高かったようで、まだ慎重ではないか、とか、特殊要因があるのではないか、との質問が多かった。業績は上期売上688→722億円、OP12→30億円、通期、売上1640→1690億円、OP126→136億円、NP81→85億円。
映像通信は、防災対策や放送特需や北米の周波数再編もあり堅調、上期やや赤字改善だが通期は下ブレ。海外子会社の進捗遅れやリストラ、また会計をIFRS準拠にしたため受注計上(3年後は確定でもダメ)できないこともあった(50億円規模)。
SPEは上期売上364→400億円、OP37→52億円、3D-NANDなど好調。ただ、通期は売上436→480億円だが、OP63→62億円。本来なら、80億円規模はあっていいが違和感はある。
日立グループ再編の中で日立国際の方向性は不明
10月4日の日経一面の日立のグループ再編で同社を売却との報道に続き、昨日もブルンバーグ等で外資系のASMが株式の過半を取得などの報道が相次ぐが、会社側は「日立が決めることでコメントする立場にない」としながらも、水面下で相当なレベルまで話が進んでいるというよりは、アドバルーンをあげている段階のように感じた。また、SPE部門についても、会社としては重要なコアだとした。
SPE部門のトップも、昨年からTEL-AMAT、Lam-KLAと大型統合が破談となる中で、ユーザーのデバイスメーカーが、必ずしも、SPE業界の再編・統合を歓迎している訳ではない、ともコメントした。さらに、成膜単品ではエッチが無いことは問題があるのではという指摘には現状、日立ハイテクとのコラボで対応、また、それをユーザーが問題視している訳でもないとした。事実、「総合」SPEのTELではなく、成膜では同社、洗浄ではスクリーンが健闘と、再編・統合ありきでもない。
また、報道にしても、再編を仕掛けたい筋が感触を探っているのか、日立Gの中でアドバルーンなのか、さらには日立Gか、SPE業界、デバイス業界で、SPE再編に反対の勢力が、この動きを潰すべくリークしているのか、また、投資家や社外役員も含めたステークホルダーの利害の中で背景は複雑である。
SPEは慎重なのだが
その中で、半導体は3DやDRAM市況回復による投資期待もある。
映像通信での期待
日立グループではイタリアの交通の長期の大規模受注、また列車のIOTで、列車無線が強い同社にも期待がかかるが、現状は、セグメントの60%を占める通信の中でごくわずかなようだ。