新電元の2Q決算説明会が11月11日15時半〜開催され、参加、質問もした。決算は11月2日に下方修正、発表は11月7日。説明会は、根岸氏、受川氏、白羽氏等が出席。プレゼンは前半の業績動向は受川氏、後半のトピックスは、新エネルギー事業について、担当の白羽氏より詳細説明。参加者は、比較的決算集中日だがほぼ満員。徐々に増えており、IR活動の成果と、同社への期待と不安の大きさだろう。
業績は上期は想定線、下期は微妙
今回決算では、上期は11月2日の下方修正とほぼ同じ着地、通期は不変。もともと、1Q時点で厳しそうなことは見えており、上期のOP12億円は、「独自に慎重に予想すれば、売上420億円、OP15億円以下、最悪10億円もありうる」と記したが、その範囲内であり、底割れはしなかったという印象である。http://www.circle-cross.com/2016/08/26/2016年8月24日-新電元の1q決算と今後の動向/
下期は、アジア通貨と電装など次第だが、円高、アセアンの景況感やマクロの不透明感をある程度、想定すれば、妥当なレベルであり、為替は100円前提でかなり厳しめで、これは、これ以上は下方修正したくないという意志の表れだろう。Capex85→55億円、Dep60→50億円、R&D64→57億円と緊縮。
セグメント別では、デバイスは健闘、1Q→2Qも円高の中、OP横ばい。電装もQ/Q25億円減収で9億円減益は想定線か。新エネルギーがQ/Qで9億円増収1億円赤字改善は物足りない。本来は、こういう海外が厳しい時に、内需の新エネルギーが下支えして欲しいところだ。
その期待と叱咤激励の想いは、会社側も共有してこその、後半の白羽氏のプレゼンであり、まさに白羽の矢が立ったのだろう。
期初からの比較では、上期の売上472→418億円、OP21→12億円、NP17→4億円、通期988→870億円、OP45→24億円、NP36→13億円。為替は110→100円と厳しめ。
下期は、トランプ政権誕生で、為替、原材料など全く不透明でプラス面もあろうが、セグメント別にみると、新エネルギーはリスクがあろう。
新エネルギー事業
白羽氏によると、同事業は、始祖の情報通信向け電源と、EV関連、ソーラー関連、蓄エネ関連がある。情報通信は更新需要に加え、給電方式の48VからHVDC化の恩恵を受ける。
中計は再検証か
期初に発表された中計の初年度で大幅下方修正となったが、先の2021年度はともかく、2018年度売上1200億円、OP72億円は大丈夫か、検証が必要だろう。あまり無理な成長を志向すると、却って固定費負担が重くなる。