11月8日15時より上期決算説明会に参加、プレゼンのみ聞き、質疑は退席。集中日で、いつもより人数は少ない。業績修正は10月25日、決算は10月31日に発表済。プレゼンは村尾社長、プレゼン資料は改善している。ただ、IRが不十分で案内が浸透していない。また、やや発表から説明会の間隔があいている。それが、人数が少ない背景かもしれない。
業績は実態不変
業績は期初からは、上期:売上1800→1600→1589億円、OP70→70→72億円、NP30→40→41億円。通期:売上4100→3600億円、OP245→230億円、NP120→120億円。
売上が大きく減額されているが、これはパナソニックから事業譲渡の鉛電池(旧パナソニックストレージバッテリー、現GSユアサエナジー等)の連結反映が、国内は当初2Qからであったものが3Qからとなったこと、海外は3Qが4Qになったことや、円高換算目減りもある。
売上減額は500億円、上期200億円、下期300億円、セグメント別では国内が100億円、海外が400億円である。上期の200億円は、連結反映の遅れが中心、下期は、海外部門の反映遅れと為替換算の影響である。ただ、利益への影響は軽微のようだ。利益面では、海外が多いが為替換算だろう。上期の暖簾は96億円増加だが、今後の計上その他は不明。それゆえ、開示のOPは暖簾償却前。
パナソニックの鉛蓄電池買収
最適生産体制、開発スピードアップ、生産合理化、資材調達強化等のシナジー期待。
セグメント別動向
セグメント別では、国内自動車電池、国内産業電池電源、車載リチウムイオン電池が堅調。海外が主として為替影響で不調。
完成形だが将来は不安
グローバルでの鉛電池のM&Aと、パナソニックからの譲渡で、B/Sに占める鉛電池関連は大きくなっている。海外では持ち分法が多く織り込まれていないが、実態はかなり多い。パナソニックやテスラがどんどんリチウムイオン電池に傾斜し大きな供給力を持った時に、巨額の減損にならないだろうか。
なお、昨日、PHVから出火、家が全焼とのニュースがあった。もし、「アウトランダー」ならGSユアサである可能性があり、2013年以来の事件である。http://jp.reuters.com/article/idJP2016112101001946?il=0