有明の東京ビッグサイトで、11月17〜22日、隔年でのJIMTOF2016が開催、22日に訪問した。初めての参加だが、大規模で来場者数も多く驚いた。来場者は15万人規模、出展社数は969社(前回865社)、小間数も5518(前回5518、海外483で6割増)である。開催期間が長いとはいえ、CEATEC13万人(幕張)、国際ロボット展(東京ビッグサイト)12万人、IOT展(東京ビッグサイト)4万人、に比べ多い。
工作機械は、大学大学院が精密専攻で関係はあったが、アナリストとしては、専門外であり、3D測定器等、計測関係を除き、トレンドは分からない。分からないなりに、何度も行っている他の展示会での感想印象との差を考えるのもいいだろう。また、それ以上に、IOTや、インダストリー4.0等、電機業界との関連も増え、無視できない。フォローしている、三菱電機、Nidec、ツガミ、ブラザー、日本電子、ニコン、東京精密、ミツトヨ、CKD、住電工、ダイキンも出展、それ以外も殆どは、名は知っていても、訪問・説明会参加の経験がない企業が大半である。
工作機械だから、油のにおいや現場感はあるが、地味ではなく、来場者は尖がっており、プレゼンターも、派手なコスチューム。他の展示会より、実機が多く、スクリーンやパネルだけの展示が多いIOT展などとは雰囲気が違う。ツールや加工など、実際を見ないといけない。工業高校などの学生の見学も多い。日本人は多いが、欧州など外人が多い。OMG森精機は、有名なレーサーをよんで黒山の人だかりだった。
今年のテーマは、IOT、AI、3Dプリンタだそうだ。過去は、2006年は、5軸加工の進化、2008年は新素材対応の加工とFA、2010年は医療など新ニーズ、2012年はハイエンドとボリュームゾーンに二極化、2014年は3Dプリンタやユーザーインターフェースが、テーマだったようだ。
測定では、3D測定器が、クルマ全体など、より大モノを全体でスキャンしていくトレンド、加工機では、やはりIOTの活用が多かった。ツール系も意外と人が多く、超硬加工が重要らしい。全体的に、ワークの対象が航空機など、より大きいものを意識しているように感じた。3D化で、必要となるソフトも多い。また、AIやIOTは、それほど注目度は高くない。
今回、注目したのは、3Dプリンタである。工作機械業界では、AM(アディティブ・マニファクチャリング=積層造形加工)と呼ばれる。松浦機械、東芝機械、ソディック、ヤマザキマザックなどのブースを見学した。各社、金属3Dプリンタだが、それだけでなく、他の加工と組合せ、応用分野を模索し、フィットする例が出てきたように感じた。
マザックでは、ハイブリッド複合加工機、すなわち、積層造形(レーザーで3種)と摩擦攪拌接合(FSW)を複合した加工機を展示。LT短縮や、ワークの扱いが便利。