株式会社
サークルクロスコーポレーション
〒
東京都中央区月島
12月14日の昼に東京ビッグサイトで開催中のセミコンジャパンを見学した。以前は、幕張メッセだったが、2014年から東京ビッグサイトとなった。開催者のSEMIによれば、12月14日(水)の日の来場者数は 21207人と昨年初日の 19902人を上回った。757社が参加。記念すべき第40回であり、半導体製造装置(SPE)業界は好景気で、例年よりは活況なのだろうが、90年代の最盛期と比べれば、それほどの盛り上がりがない印象を持った。
前工程と後工程で真逆の展示
SPE大手では、AMAT、Lam、ASMLは、協賛はしているものの、ブース展示なし。前工程では、TELは、商談スペースのような喫茶スペースが中心。他社も、実機展示は殆どなく、スクリーンが、コンパニオンがプレゼンした程度であり、日立ハイテク、日立国際、ニコンも、パネル展示が中心。アルバックも大人しい展示。これに対し、元気なのが、後工程系であり、ディスコは最大のスペースで、実機を並べていた。東京精密やアドバンテスト等も、同様。また、SPE用の部品を供給するCKDや堀場、ダイヘンなども実機を展示。プローブカード、中古関連や、今回は、リース会社が目立った。
前工程
もはや、日本に半導体メーカーは少なく、工場も海外中心であり、多大なコストと時間をかけて、実機を展示することはないようだ。
後工程
ディスコは広大なスペースだが、社内向けのイベント的な意味もあるようだ。東京精密では、注目のTSVプロセスを展示、薄化(グラインダー、ポリッシュ、CMP、エッチバック)、小片化、テストという流れの中で自社製品を位置づけ。FOWLPも展示。
参考になった特設コーナーのデバイスメーカー展示
参考になったのは、SPEでなく、デバイスメーカーやセットメーカーの展示である。IBMは、Neurosynapticチップと伝統的なチップを、統合し、Holistic Computing intelligenceとして、あたかも右脳と左脳とを統合化している展示が興味深い。NVIDEAは、AIスーパーコンピューターとして、ディープラーニングの学習時間を短縮するGPUを出展、リニアテクノロジー買収で話題となったアナログデバイセスは、IoTセンサー用のプラットフォームを展示、温度や3軸加速度センサー、ARMマイコン、Wi-SUNモジュールを搭載。シーメンスが買収を決めたメンターも、アナログ・ミックスドシグナルICやMEMS用の設計ツール展示していた。ソニーは、グループのSoftKinetic社がCMOSセンサーに測距センサーを組合せ、高速オートフォーカスできるモバイル向け超小型モジュールを展示、関心は高かったようだ。富士通セミコンは、ファウンドリのためか、熱心な展示で、多くの来場者であった。ナノインプリントのファウンドリを手掛ける会社もある(http://www.scivax.com/company.html)。トヨタは、SiCの展示、これまでのシリコンPCUから体積比1/2になり、テール電流なども減り、電圧制御も細やかになるようだ。また、EV、HV、PHV、FCVと次世代車の戦略の展示もあり、日産に比べ、定まらない印象だが、車両サイズと移動距離で、応用範囲を定めていることを再認識した(下記HP)。