日経その他で、東芝が半導体部門の分社化を決定、提携先のWD/サンディスクから出資を受ける交渉に入ったと報じているが、会社側は、分社化検討は事実だが、相手はまだ決まってないとのこと。WD/サンディスクが有望ではあろうが、それ以外にも、マイクロンなど多くの候補があるようだし、それぞれに米ファンドがいるだろう。
多くのファンドも半導体・IT企業には原発無しの東芝、NANDには関心大、オークション?
多くのファンドは、原発の不透明・無限大的リスクは嫌うが、ここ数年の業界再編や巨額なM&A金額からも、半導体、とりわけ東芝のNANDには極めて関心が強いだろう。メモリー再編の戦国時代も、このふってわいた通常では得難い東芝のNANDと組めれば、最終決着に向い、あるべき姿が完成する。
そこで、いずれにせよ、もう一度、今回の報道はさておき、客観的に、どういう可能性があるか、再考したい。
現状での各社との関係の整理
NAND各社は、技術的にもチャージトラップとトンネルゲート、工場立地でも集中と分散、2D併用と3D集中など、異なり、応用分野も多様である。
解くべき連立方程式
そこで、解くべき方程式は、サンディスクとの連携維持という拘束条件の中で、①資金額、②スピード、③独禁法、④分社会社の独自性や成長性、⑤さらに、米国との関係からは、中国がマジョリティは難しい、いう条件の中での最適解を見出すことであり、メディカル部門と異なり、複数解がありそうだ。
業界再編が加速
メモリー・ストレージ業界の再編は一気に加速化、残るマイクロン・インテルとハイニクス、あとXMC(長江ストレージ)の動きが気になるが、WD/サンディスクだけでなく、DRAM、あるいはSCMを持つマイクロン、インテルグループと組めれば最強になろう。その上で、非ノイマン時代のストレージ・アーキテクチャー時代の布石を打ってほしい。