NHKの正午のニュースで、損失は7000億円と報道。現状では、債務超過となる上、この水準では、資金繰りも楽ではない。早急な対応が必要だろう。
損失額は上限をこえ、DESも含め多様なスキームが急がれる
日経の5000億円、もともと1000〜5000億円の損失報道の上限をこえ、このままでは債務超過となる。S&Wのコスト増によるノレン計上と減損に加え、この分も含めた原子力事業全体の減損判定がアウトとなった可能性が高い。WH案件に加え、国内の原子力稼働状況や、フリーポート偶発債務1兆円の一部計上、WHへの1兆円弱の債務保証の引当金、財務悪化で割引率上昇などが考えられる。あるいは、外部のファンドなどの出資を前提にDDを厳しくして、膿を出すことを想定かもしれない。従来から指摘しているようにできる限り膿を出しきるなら、1兆円前後はありえる数字だろう。
3月末までの債務超過を避けるため、政策投資銀行の他、DESは必至であり、加えて追加の借入金も必要だろう。半導体分社の出資候補のメーカーの背後にいるファンド等から、様々なスキームも出てこよう。
現状のままでは、3000億円相当の債務超過になる可能性があるので、1兆円程度借入金(Net Debtは6500億円)のうち、半分の5000億円程度はDES、2000億円程度のDBJからの投入、コベナンツの数千億円、ファンドあるいは外資メーカーから数千億円で、3000億円程度の自己資本(希薄化30%程度)、借入金1兆円程度という形などが想定されよう。その上で、セミコンをNAND中心に分割、来期に向けて、セミコンIPOを急ぎ、旧東芝株からセミコン株への転換、借金返済、などで緊急事態を回避だろう。