ジャパンディスプレイ(JDI)の技術説明会と展示会に参加、質問もした。プレゼンは、有賀社長COO、瀧本CTOなど。例年1月のこの時期に開催、昨年はOLED関連が多かったが、今回は、ディスプレイを構成する要素技術としてのLTPSやフルアクティブはじめ多様な技術が紹介された。展示もクルマ向けやVRなどユニークな例も多かった。OLEDでも新型蒸着で400ppiを達成、サムスンの背が見えてきたし、LCDではフルアクティブなどデザイン重視もいい戦略だろう。
https://www.circle-cross.com/2016/01/25/2016年1月23日ジャパンディスプレイの技術セミナーと展示会-oledや反射型など/
非スマホとデザイン性を重視
有賀COOからは、ディスプレイ産業が再成長期に入っており、2021年には、スマホ等の既存市場5兆円に加え、非スマホ市場が2兆円に広がり、その中で、JDIのターゲットは、フルアクティブ・ベンダブル・フレキシブルのLCD市場であり、15インチ以上で200ppi以下はJOLEDによる印刷方式で攻めるとしたが、アプリと技術により時間軸が異なるだろう。
JOLEDとの合体シナジーは、①印刷方式による大型領域拡大、②フロントプレーン強化、③共通バックプレーンのリソース結集だとしたが、②と③はその通りだろう。ただ、フロントプレーンでは、R&DリソースはOLEDとLCDで6:4のようだが、もう少し、フォーカスすべきだろう。
瀧本CTOは技術成長戦略として、LTPS技術を中心にハードの進化だけでなく、ユーザビリティの進化として、インタラクティブ機能とデザイン性(狭額縁、曲面、折り畳み)というOLEDの特徴をLCDで達成しようという説明。半導体エネ研、E-ink、JOLEDの統合がプラスになるとの説明。
LTPSは昨年と大きくは変わらず
アプリ重視で、高周波駆動による電子ミラー向けぼやけ解消など進展。インタラクティブ技術としては、エッジ入力やホバリングUI、マルチレベル3Dセンシング等の新しい技術も登場。
フルアクティブのデザイン性でOLEDにキャッチアップ
もっとも進展があったのは、デザイン性のフルアクティブであり、詳細な説明。
独自の新型縦型蒸着技術と非テンションマスクでサムスンを抜かす
最大の注目は、縦型で非テンションマスクと思われる)でフレキシブルOLEDを実用化し、400ppiを達成したこと。