2017年2月18日 政策サイクルとシャープ・東芝の教訓

 

経営者も投資家だけでなく、普通の庶民も、経営、投資、人生において、いろいろなサイクルを読む。建設循環や在庫など景気サイクル、シリコンサイクルやNTT設備サイクル、スマホの買換えサイクル等の業界毎のサイクル、株の需給サイクルなどは外部環境だが、自身も運気等のサイクルも重要だ。

 

経営重心®の固有周期

 

産業それぞれに特有のサイクル特性を持つ事業を通じ、それに適合する過程で、会社や組織、従業員も、知らず知らずに独自のサイクルを持ち、自己整合的になるが、これが、経営重心®で定義した固有周期(時定数)であり、社長の任期や社員の人事異動サイクル、新工場の建て替えタイミング、業績なども影響を受ける。そして、異なるサイクルの事業を営むコングロマリットでは、外部サイクルと企業のサイクルのミスマッチが課題となる。

 

政策サイクル

 

外部サイクルの中には、政策サイクルもあり、米では、大統領の42期の8年のサイクルや、日本では、役所の課長等の異動のサイクルの他、政治家の権力闘争の結果のサイクルがある。

 

アジャイルに対応できるか

 

こうした政策サイクルを先読みできればいいが、それは容易でなない。

 

自身の経験でも

 

いろいろな政策が打ち出され、マスコミが煽り、ある動きが出てくると、それが永遠に続くトレンドかと勘違いするのは人間の性だ

 

政策便乗戦略のツケ

 

つまり、産業界でも、何でも、規制緩和や、ソーラー、エコポイント、原子力など5年ある政策が続くとしても、美味しいのは2-3年であり、むしろ、次は、無理をしたりしているので、逆の政策になる場合も多く、結果として、梯を外された形になる。

 

便乗戦略、国依存症が増える

 

 政策サイクルにどう対処するかは、自己の固有周期を自覚し、安易に便乗しないのが賢明だろう。企業でいえば、関西のオーナー系は、これまでは、そういう傾向が多かったように思う。日本の企業が、関西も含め、過去に比べ、国への依存心が高まっているように感じる。