2月18日の午前9時からのBSジャパン(BSJ)・サタデー9に生出演、東芝と原子力の問題について解説、議論した。本来は、マクロ統計の特集で、渡辺務東大教授なども出演だが、特別に2月14日の説明会を受け、東芝と原子力を扱うことになったらしい。http://www.bs-j.co.jp/saturday9/backnumber.html
視聴できなかった方も多く、また限られた時間の中、諸般の事情もあり、語りつくされなかった点もあり、ここで記しておきたい。私以外は、原子力政策の専門家である東京財団の平沼光研究員、レギュラーコメンテーターの小黒一正法政大学教授、元日経記者の豊嶋 広BSJ解説員、住吉美紀メインキャスター、西野志海キャスター。CMはさみ、キャスターのイントロ入れ、計20分弱。
番組の概要
イントロの2月14日の説明会の様子を放映、状況を西野キャスターが解説。住吉メインキャスターが、半導体を売却で大丈夫なのか?と切り出し、私は「半導体メモリ切り出しは、事業にとってプラスであり悲願でもあり、むしろ2018年以降の中長期に備えることが重要。原発以外は、半導体も社会インフラも期待できるが、原発だけは自信が持てない」とフリーポートやWH債務も含めリスクにつきコメント。私が、2018年の日米原子力協定を踏まえ国家安全保障や外交等もあり、日立や三菱重工も含め、民間のレベルを超えているとした。平沼、小黒、両氏も国が扱うべき問題だと同意、原子力再生機構などで処理ではないかとコメントした。残される社会インフラ事業については、85年以前に戻るわけだが、当時はメモリも海外原発も無かったが立派な会社であり、I作戦もあり、AIも強く、今後はIoTで十分に成長可能だと力説した。豊嶋氏が80年代後半に日経記者として東芝を担当したようで、見識ある方で、うまくモデレートされ、クリティカルな話題だが、いい議論だったと思う。
コメントしなかったこと
平沼氏は、慎重な言い回しながら、再生可能エネルギーに楽観的なようだ。そこは、あえて議論しなかったが、単純にコストを比較できず、むしろ、ポートフォリオの考えが大事だと考える。
サムスンは、限られた時間で言い尽くせなかったが、半導体メモリ、NANDではライバル、スマホでは、半導体メモリや部品メーカーの顧客、半導体メモリも、日本が強い装置メーカーには大事な客であることも忘れてはいけない。
米サウス・テキサス原発プロジェクト撤退か
なお、20日の日経新聞で、米テキサス州のサウス・テキサス・プロジェクト(STP)の原発新設計画から事実上、撤退する見通しと報じている。http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ18H5Q_Z10C17A2MM8000/米原発で巨額損失計上見込み以降、受注済みの海外の原発新設を見直す初の事例であり、英断だろう。