5月26日13時15分~16時までの中計発表会に参加、質問もした(トップ)。過去にも、中計発表はあったが、トップとCFOが中心であり、今回のように、主要セグメントのトップ全員出席による長時間発表は、OKIとして初めての試み。実質はIRデー。鎌上信也社長、情報通信事業本部長 坪井正志常務、メカトロシステム事業本部長 田村賢一常務、沖データ代表取締役社長 波多野徹⇒高澤氏(波多野氏は弔事のため)、EMS事業本部長 中野善之氏の順番に各人、力強く説明。質疑は社長と各事業部、専務の星CFO、多くの質問は、海外展開やプリンタ現状など。
危機は乗り越えたが、新興国で不運多い
OKIは、リーマンショック後の厳しさは乗り越えたが、プリンタ子会社の海外事業不祥事による大幅赤字、ブラジル子会社減損、直近は、中国ATM取引先の不払い引当金など、海外でのガバナンスの弱さにより財務棄損が目立つ。もっとも健闘しているのが2002年売上ゼロから第四の柱まで成功したEMSだが、更なる成長に向けた施策、具体的にはIPO等が必要だろう。
中計期間中は違和感なく自己反省も妥当だが
こうした問題意識の中で注目される中計だが、2019年度に売上5000億円、OP300億円(Opm6%)、自己資本比率30%(1200億円)。鎌上社長は、前中計を振り返り、自己資本等B/Sは達成したが、売上もOpmも、海外売上比率も目標未達であり、勝敗でいえば4勝5敗と反省。ただ、中国での問題発生やブラジルなど不運も多い。
全体最適でない
ただ、これは、不運もさることながら、自社のSWOT分析や、外部環境認識なども含め、目標数値設定に問題があったと考える。
商品力はそれなりにあるが、弱みが海外の展開力。
長期への課題
2031年には創業150年を迎えるが、むしろ、2020年以降の戦略が重要であり、そこを方向感だけでも知りたかった。