6月9日13時〜14時半にて、幕張オフィスで、戴社長、野村CFO、橋本常務等によるアナリスト懇談会が開催され、参加、質問もした。5月26日の15時からの堺本社でのマスコミ・アナリスト合同の説明会の続編であり、アナリストの質問に十分な時間が取れなかったための対応。
IRの意義
ゆえに、プレゼンはなく、最初から質疑。2016年4月2日の記者会見でも、テリーゴー氏に対する質問に対し、真摯にきちんと回答するため、急遽、予定外のテリーゴー会長によるアナリスト懇談会が1時間強開催されたが、同様の趣旨であろう。もともと、シャープのIRはきちんとしているが、台湾で一般的にはIRがよくないとされる鴻海だが、実際はそうでなく、私が経験する限り、むしろ、誠意があると思った。
昨年のシャープ再建を巡る鴻海と産業革新機構の報道も、多くは、デタラメであり、また、2012年のシャープ出資を巡る件等も、鴻海側からの話だけでなく、日本の電機メーカー側の話としても、日経報道等は偏っている。これは、「日本のM&A 理論と事例研究」(服部 暢達 著)にもそう指摘がある。
有言実行、日本語も上達
さて、当日は、今後の戦略について、考え方を確認するような質問が大半であったが、どの質問にも、かなり雄弁、多少、脱線もしながら、回答。これまでの説明会よりも、更に日本語が上達、自信にあふれ、テリーゴー氏と変わらぬ迫力となった。
自信のあることには、はっきりと語るが、不明な点はごまかさず、正直・実直な人柄が伺えた。日本のマスコミや政府に対しては、不満も大きいようだったが、シャープや日本に対する熱い思いの反映だろう。戴氏の両親は日本語を語り、かつては大日本帝国国民だったわけだが、ある意味、今の日本人より、李登輝氏がそうであるように、日本的だろう。
業績回復に自信
ガバナンス改革の中での契約や調達に見直しが業績改善の鍵
日本企業の問題点
鴻海グループとして、ビジョンファンド活用
中計の概要
OP1500億円は中身次第