この1-2年、注目してきた全固体電池だが、中日新聞などが7月25日に、トヨタが2022年に、全固体電池採用のEVを国内で販売する方針を固めたという。航続距離を大幅に延ばし、フル充電も数分ですみという。http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017072590085647.html
全固体電池は、安全性や温度の点で優れる上、リチウムイオン電池の2倍の充電量を見込め、現行のEVの航続距離が300〜400km程度とガソリン車より短く、急速充電も数十分かかるが、これらの弱点を一気に解決する可能性があるだろう。トヨタ、2008年に電池研究部を立ち上げ、一貫して全固体電池の開発を続け、2016年12月にEV事業企画室設置、いよいよ、事業化に取り組むのだろうか。
グローバルで、EV化が進む中で、トヨタはFCVにこだわり、日産等と比べても、リチウムイオン電池のEVでは出遅れていた。2016年に東工大との共同研究で全固体電池の発表を行い、注目をされたが、これが、どの程度、戦略的なものかが不明であった。
EV業界の競争環境が一変
しかし、今回の発表で、トヨタがリチウムイオン電池で遅れていたのは、この全固体電池があったからであり、一気に挽回する可能性が出てきた。
それだけでなく、既に巨額な投資をしているテスラや、パナソニックは、いずれもリチウムイオン電池であり、競争ゲームが一変する。そうなれば、パナソニックは、まさに液晶に敗れたPDPの二の舞だ。
この全固体電池は、長年、東工大の菅野教授らが取り組んできたが、①電解液を使わいため、発火しにくく、②コストが従来の1/3、③温度がマイナス30度から100度まで幅広い環境で使える、④急速重電が可能、などのメリットが多い。
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欠点は、硫化物系であることから、危険とされ、それゆえ、村田や太陽誘電では、NASICON型のセラミックス系の全固体電池を研究している。しかし、トヨタの発表で、これも払拭されるかもしれない。