東芝、進展と足踏み〜WHは確定、WDは先延ばし

 

週末に幾つか、重大なニュースが相次いだ。まず、米カリフォルニア州上級裁判所は28日、2回目の審問を開いたが、上級裁の審問は短時間で終わり、売却の可否の判断を下す代わりに、メモリー事業の買い手が代金を払い込む売却完了の2週間前に、東芝がWDに通告するよう命じ、仲裁裁で仲裁人が選定されてから60日間がたつまでの1011月ごろまでの模様。直接の判断は下さないまま、事実上、審理を終えた。東芝は実質的に従来通り売却交渉を続けられ、争いの舞台は国際商業会議所(ICC)の国際仲裁裁判所に移る。http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ29HB1_Z20C17A7EA5000/

 

 売却が決定しても独禁法審査に時間がかかり、WDの差し止め仮処分は不発だが、仲裁審には1-2年かかる場合が多く、売却が完了するのに時間を要し、和解交渉が続くだろう。

 

 引き続き、メモリー社の売却先がどこになるかは、各案、一長一短で微妙だ。

 

 他方、東芝は、WHに関連する原発4基の新設工事について、運営主体の現地電力会社に対する債務保証の上限額が確定したと発表した。懸案の交渉がまとまり、WHの米原発関連で追加損失計上は避けられ、ポジティブ。http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ28I43_Y7A720C1EA6000/