ようやく加速する国内アナログ半導体再編

 

2015年から半導体業界の再編について、①アバゴ-ブロードコム統合、Qコム-TDK提携等のRF系再編、②サンディスクのWDによる買収や中国の動き、そして目下の東芝メモリ等のNANDDRAMを巡る再編、③ルネサス等を巡るSTマイクロ等の欧州系、更にNビデアやモバイルアイ等GPU系も含めた車載やカメラ等の再編、④アナログ中心、特に国内中堅の再編、を示唆してきた。

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このうち、①は終焉、②は渦中、③も渦中、④は海外ではADILLTC等再編があり国内が進まなかったが、ようやく動き始めた。

 日経新聞によるとリコーが半導体部門を日清紡グループに100億円で売却、グループ傘下の新日本無線ともシナジー効果があり、IoTに布石としている。日清紡では正式に発表していない。https://www.nikkei.com/article/DGXLZO21734960Z20C17A9TJ1000/

世界のアナログ半導体市場は20166兆円弱、スマホ等通信とクルマがほぼ25%ずつであり、クルマ向けが増えている。業界では、1位がTI、次いで昨年統合のADILLTC(4位と8)だ。ルネサスをどう捉えるかが難しいところだが、10位に入るかどうかだ。

 

今回の日清紡グループ・新日本無線によるリコー半導体部門の買収が、今後、どう他のメーカー再編に波及するか注目される。あるいは、利上げ前の最終M&Aブームの中で、最後に外資半導体メーカーの草刈り場になる可能性もあろう。