東芝の株主総会に向けての情報戦

 

来週、東芝の臨時株主総会に向けて、再び、日経報道やWD側からのコメントが出てきている。ベースとしては、特設注意銘柄解除もあり、ベイン連合へのメモリ外出しは大丈夫だろうが、WDとの係争解決が、独禁法も含め鍵となる。日経主催の世界経営者会議が11月にあり、それまでが勝負であり、衆議院選挙のタイミングとも重なる。

 

日経報道では、再逆転劇をWDに決めていた綱川社長側に対し、東芝メモリの中堅幹部が反乱だと記述しているが、それは反面の真実だろう。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22310500W7A011C1EA1000/

 

 また、ベインの杉本社長は、WDが係争で勝っても、WDが手にするのは四日市JVの装置だけであり、人員はおらず、ペーパーカンパニーで何も生産できない、などと語っているが、これも言い過ぎだろう。https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL16HCH_W7A011C1000000/

 

 ゆえに、和解できなかった場合は、WD側も痛いが、東芝メモリ側も相当な打撃であり、企業価値にマイナスだろう。これは、むしろ成毛社長の発言の方がフェアであり、正しい。

 

なお、先日の特設注意銘柄は、関係者も含めサプライズだったようだが、それだけに、この2年の綱川社長以下、IR担当者も含め、誠実に開示など対応してきた賜物だろう。