東芝、3Q決算説明会(2月14日)、参加

 

214日、3Q決算発表会に参加、会長人事があり、それに隠れた感じだったが、重要な示唆が多かった。説明は、平田CFO、他。特設注意銘柄解除、上場維持が決まったが、誠意ある開示姿勢は維持。特に、今回は、メモリ社のB/Sなどが出色。WHやフリーポート動向も丁寧にフォロー。なお、今回から、メモリ社がカーブアウトされたベースでの開示となり、P/LB/Sなどの項目が変わっている。WDとの和解や、独禁法もほぼクリヤされ、売却の蓋然性が高まり、SEC基準の中での開示。また、今回から、継続企業の疑義注記が消された。6000億円増資、メモリ売却、WHもファンド売却が認められたため。

 

メモリ除くと通年で売上4兆円、OP800億円程度

 

3Q累計業績は、新ベースで、売上2.8兆円、OP496億円、NP270億円。前期は売上2.83兆円、OP761億円、NP赤字5325億円。

 

通期では、売上3.9兆円、OPゼロ、NP5200億円。前期は、売上4.0兆円、OP820億円だ。今期は、リストラ費用600億円の他、その他事業のPCTVが赤字400億円であり、この中での海外年金処理が200億円あるため、実態は横ばい圏である。メモリを入れると、売上4.974.98兆円、OP43004400億円、NP赤字11006300億円。電力、その他が、それぞれ、100億円下方修正、メモリが300億円の上方修正。メモリ価格は3Qやや値下がり、4Qも数%下落見込む。来上までは需要はあるとの認識。

 

このように、メモリを除いてもOP800億円相当はあり、今期のリストラ費用が含まれるベースで、OPゼロを早合点して、メモリ無ければ何もない、とのマスコミなどの指摘はナンセンスだ。

 

B/Sも株主資本赤字7500→黒字4600億円(株主資本比率11%)、純資産赤字5300億円→6900億円、ネット有利子負債94006000億円となった。これは、まだメモリ社売却やWHのファンド売却を織り込んでおらず、メモリ社売却後は、株主資本は1兆円を超え、更に、WH売却分も考慮すると1.5兆円相当になるようだ。ネット有利子負債も、ゼロより改善する可能性もある。また、フリーポート問題も、LNGスポット価格は上昇しており、ポジティブだ。

 

B/S配分

 今回、メモリ社の12月末のB/Sが開示、総資産1.49兆円、負債8638億円、資本6300億円程度となり、自己資本比率は40%強であり、前回、推定、指摘した数字に近い。