東芝メモリの売却に関し、中国独禁法の承認が遅れた理由に関し、もともと長引く、その他、様々な憶測がある。
しかし、実態は、3月上旬の段階では、ほぼ問題なく進んでいたようだ。独禁法では、巨大ユーザーの理解重要だが、ファーウェイやレノボなども、関係者の努力もあり、合意していたようだ。
では、なぜ、遅れたかというと、ここにきての、米トランプ政権のスーパー301条発動など貿易戦争開始と中国の対立である。その中で、米も関係する東芝メモリの独禁法承認は、格好の取引材料になる。
そこが今後の見通しの鍵にもなる。トランプ政権の狙いは、中間選挙であり、国民が夏季休暇にはいる6月末までが勝負だ。6月が東芝の株主総会、7月がベインの売却解除権もあり、微妙なタイミングではある。
NAND市況も予想した通り軟化している。売れる時に、売っておくことだし、サムスンや中国相手のメモリ事業など、現在のガラパゴス経営者がコントロールできると慢心しないことだ。