去る4月26日に発表された決算説明会をHPで視聴したので、コメントする。ここのところ、オムロンでは、決算説明会に併せ、山田CEOのプレゼンの後、トピックスについて役員が説明するが、今回は、宮田CTOによる技術経営強化だった。ただ、質疑では技術経営に関するものが少なく残念だった。さすがに、BLなどの話題は出なくなってきた。
IABとHCBで業績拡大、最高益更新続く
山田氏が2011年、CEO赴任して7年が経過、当時と比較して、売上1.4倍、GP+4.8p、OP2.1倍など大きな成果があり、IABとHCBの貢献が大きかった。VG2.0の2020年度1兆円、OP1000億円に向け、M&Aなども含め、ROIC経営が結実してきているが、加えて、今後は、技術経営を一層、強化。
2017年度は売上8500→8600億円、OP850→859億円、NP590→632億円と上ブレ。
2018年度も、売上9000億円、OP930億円、NP645億円と連続で最高益更新。IABとHCBが増益、EMC、AECは横這い圏。
IABでは、3つのiの意のi-Automationが牽引、人手不足もあり、ロボット化が進む、ILORSの領域で、センテック社、マイクロスキャン社、デルタタウ社、アデプト社のM&Aが奏功。オートメーションセンターを35拠点に置き、協創を促進。
技術経営
同社の技術経営は、創業から、1960年の中央研究所設立、SINIC経営など伝統があるが、現在は、未来予測から、バックキャストして、近未来をデザイン、イノベーションを起すやり方だ。
これまでは、マイクロスイッチ、自動応答信号機、無人駅改札、ATMなどが、その成果である。
現在は、ポストVG2.0を見据え、イノベーション推進本部の設立、R&D拠点として、近未来デザイン研究所OSX、エッジ型AI研究センター、ロボティックス開発センターを設け、高度技術人財を採用、育成する。特に、OSXは、20-30人の研究員で発足、オープンイノベーションを導入。