恒例となった5月30日開催9時30分~開催の4カンパニートップによるIRデーに参加、質問もした。最初に梅田CFOより挨拶と位置付け、次いでカンパニー別に、アプライアンス社(AP)が本間氏、エコソリューション社(ES)は北野氏、コネクテッドソリューション社(CNS)は樋口氏、オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(AIS)は伊藤氏、は昨年通り。
今回は、質疑の時間がやや増えた。プレゼンでは、昨年同様に、AP本間氏が安定明快、CNS樋口氏の元気無さが目立った。
遡って、5月10日開催の決算説明会(こちらは津賀CEO、梅田CFOがプレゼン)にも参加したので併せてコメントしたい。なお、IFRS移行が定着、OPに関し、過去あった調整後OPという表記は無くなったことは評価したい。
今回の位置づけと決算動向
2017年度は売上7.95→7.98兆円、OP3500→3805億円、NP2100→2360億円と上ブレ、為替除き実質で7年ぶり増収増益、AIS等が好調。CNSが大幅増益、調整消去も海戦。TVは黒字だが増収減益。
二次電池はテスラ含め赤字、組織を再編、これまでの二次電池事業部とテスラBU、エナジーデバイス事業部、から、オートモーティブエナジー事業部、テスラエナジー事業部、エナジーソリューション事業部と、一次電池中心のエナジー事業部へ。二次電池全体は売上4221億円、OP赤字18億円、エナジーデバイスは1407億円、OP129億円で今後も横這い。
2018年度は、売上8.3兆円、OP4250億円、NP2500億円、これは、2016年4月発表の目標に対し、OPは4500億円に対し、小さいが、NPは同じであり、また当時の為替前提が115円に対し、105円である上、マクロ景気リスクやテスラのリスクを見ているようだ。
セグメント別では、AP、ES、AISが増益、CNS減益、パナホームはESセグメントへ。特にAISが大幅増益、OP914→1360億円だが、二次電池がテスラ中心に180億円増益の291億円、クルマADAS系が117億円増益の434億円、産機系が半導体関連など138億円増益の558億円。
戦略投資1兆円も85%が意思決定済だが半分がAISのテスラGファクトリー、大連車載電池工場、M&Aなど。このため、質疑では、大半がテスラやEV用電池についてであった。
APカンパニー
APでは、パナらしい強い事業であり、エアコン、スモールビルトイン(掃除機、美理容など)は、高成長、メジャー(冷蔵庫、洗濯機など)、食品流通、デバイスは安定成長、AVCは収益改善事業という位置づけは戦略も明確である。
ESカンパニー
ESは、旧電工などが中心であり、もともと採算性は良いが、今回、これまでの住宅・非住宅から、パナホームを統合し、B2Cの元請けサービスと、B2B2B/Cの電設資材住設資材に分けた。チャネル戦略は複雑だが、全く問題ないとした。。
CNCカンパニー
CNCは、他の詳細な説明と異なり、やや抽象的な上、話題が偏った印象。現場プロセスイノベーションの話はあったが、他社との差別化などが不明。
AISカンパニー
AISは、20167年度の売上2.8兆円、OP934億円、から、2018年度に売上3兆円、OP1360億円だが、前回よりは下ブレ。他のカンパニーと異なり、2020年度は不明。
経営重心分析、危険な2コア化、テスラが右上、住宅街づくりが左下