東芝メモリとベインの記者会見(6月4日)

 

東芝メモリ社とベインが、東芝からベイン等への売却クロージングを受け、マスコミ向け記者会見を開催、参加できなかったが、資料などからコメントする。参加人数は、それほど多くなかったようだ。投資家やアナリストは呼ばれず、将来、本当にIPOを考えているなら考え直すべきだろう(過去でいえば、JDIは、上場前の説明会があった、おそらく、まだ主幹事も不明だろうから仕方はないが)

 

 発表者は、ベインキャピタルの日本代表の杉本氏、次いで東芝メモリの成毛社長、質疑の時間も数もそれほど多く無かったようだ。

 

ベインと経営体制スキーム

 

 杉本氏は、ベインの紹介、東芝メモリ社の役員体制、今回のスキームについて説明。グローバルで厳しい競争の中で、大規模な設備投資や開発をスピーディーに実施する必要性と、その中で強固なガバナンス体制を強調した。また、技術提携やM&Aの可能性、そこで価値を上げ、数年後のIPOについて言及した。

 

 

今後の課題

 

東芝のファイナンスに応じた海外のファンド等が、東芝株と東芝メモリ株の転換を要求等も含め、このスキームに異議を唱える可能性もあろう。

 

成長戦略

 

 成毛氏のプレゼンでは、これまでの業績拡大や、過去5年間のOpm30%をアッピール。市場シェアも、先端エンタープライズ向けSSDでは、シェア35%。技術面では、64層での実績からサンプル出荷中の96層への展開、多値化でQLC導入など。設備投資では、Y618年夏に生産開始は96層対応、JVシェアは40%。北上では187月建設、20年量産。R&D強化、2年で技術者500人増員。2019年度に社員700名採用。新ブランドや3年後IPOも示唆。