富士通が台湾UMCに三重富士通セミコンダクターを売却

 

富士通は、29日、傘下の半導体ファウンドリである三重富士通セミコンダクター(MIFS)を、台湾ファウンドリ大手UMC売却すると発表した。売却金額は576億円、20191月がメド。

 

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO32425480Z20C18A6TJC000/

 

http://www.fujitsu.com/jp/group/fsl/resources/news/press-releases/2018/0629.html

 

MIFSは、富士通の100%子会社で半導体部門を担う富士通セミコンダクター(FSL)の三重工場の運営会社。2014年にUMC15.9%の資本参加、40nmロジックラインの開発などの経緯がある。

 

FSLは、傘下に、MIFSの他、会津工場の運営子会社、商社機能を持つ富士通エレクトロニクスがある。会津工場も、200mm工場は、20184月に40%株保有のオン・セミコンダクター社が段階的に比率を上げ、2020年に100%となることが決まっている。

 

半導体再編最終局面か

 

富士通は、IT・サービスに経営資源を集中する方針で、半導体に関しては、ファブレスとファウンドリに分け、ファブレスは、ソシオネクスト社をパナソニックやDBJと設立、ファウンドリは、上記、MIFSが中心だった。また、デバイスを担うR&Dとして、100%子会社の㈱富士通研空所があり、厚木研究所が収容拠点だ。今回の決定は、FSLのあり方や、ソシオネクスト、富士通研のあり方にも影響するだろう。

 

https://www.circle-cross.com/2015/06/11/201569日三重富士通セミコンダクター-旧富士通三重工場-300mmファブ見学会/

 

UMC傘下で、CAPEXもなされれば、成長余地は大きい。社員の970人の雇用は当然継続だが、同じ三重県の東芝四日市に流れるリスクに注意すべきだろう。