富士通(および加賀電子)は、富士通の半導体部門を統括する富士通セミコンダクター(FSL)が、販売子会社である富士通エレクトロニクス(FEI)の株式70%を加賀電子に、2019年1月メドに譲渡することを決めた。残る30%も2021年内に譲渡する方針のようだ。
なお、加賀電子への売却金額205億円は、FEL2017年度末の純資産353.8億円を下回るが、2019年1月1日の株式譲渡に先立ち、100億円の現金配当を現行親会社のFSLに実施する。
http://www.fujitsu.com/jp/group/fsl/resources/news/press-releases/2018/0910.html
両社によると、半導体メーカー再編、代理店政策見直しなど、エレクトロニクス商社も再編や統合が増え、一層、厳しさが増す中で、目的は、下記である。
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電子部品・半導体ビジネスのシェア拡大:加賀電子及びFEIにおいて取扱い商材や、国内外の販売チャネルを相互に補完、ニーズ対応力を強化、電子部品・半導体ビジネスのシェア拡大。
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EMSビジネスの事業規模拡大 :加賀電子がグローバルに展開するEMS拠点網の上に、FEIの強みである広範な顧客基盤を共有、加賀電子が得意な高付加価値型EMSビジネスの非連続な成長実現。
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両社事業協業に伴う経営効率の更なる向上 :加賀電子及びFEIが持つ販売関連組織・各種機能の最適化や相互活用の最大化により、両社の収益性向上。
他方、加賀電子は、売上規模5000億円へ増加する模様。http://eetimes.jp/ee/articles/1809/10/news101.html
以前に、M&Aで商社再編を主導すると発表しており、IoT時代に、EMSの付加価値を高める戦略だろう。