M&A会計基準改正と、AssSか

 

 トヨタとソフトバンクのMaaS事業発表で、XaaSというバスワードは急速に広まっただろう。もともとは、クラウドサービスの話であり、その利用形態によりPaaSIaaSSaaSDaaS、位の種別だったが、どんどん広がるだろう。エネルギーでは売買自由化が進めば、EaaS、モノ作りやエンジニアリングでも、EMS等は、別のEaaSかもしれない。

 

 NRIの此本社長は、日経の私見卓見「企業は消費者余剰を生みだせ」の中で、aaS型の構想力が勝負所だと論じている。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36066140T01C18A0SHE000/

 

 オープンイノベーションや提携なども、そのトレンドだが、M&Aは、外部のリソースを取り込むという意味では、利用というよりは所有である。M&Aは、デューデリも、PMIも大変だが、会計処理も、日本と海外、IFRSでも異なり、厄介だ。特に、減損の可能性を巡って、IFRSは、時価主義ゆえに、客観的なようで、主観的な面も多く、ノレンが難しい。

 

 その中で、日経新聞は、IFRSでは、ノレンのM&A費用計上検討と去る915日に報じており、影響が大きいようだ。日経の資産では、17年度時点の国内IFRS導入企業約160社のノレンは約14兆円、欧州主要600社で240兆円、20年間の定期償却が導入されると、日欧合計で年間13兆円の減益要因が生じる計算のようだ。https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35330630T10C18A9MM8000/?n_cid=DSREA001

 

 そうすると、M&Aよりも、AssS(アセットaaS)のようなトレンドが増えるかもしれないが、これは、かつて流行?したリースによる簿外債務のような話だ。さらに、ファンドとコングロマリットの違いも微妙であろう。