NECの2Q決算〜なぜ、ファーウエイに越されたのか

 

説明会に1年ぶりに参加、これまでは、必ず参加していたR&Dの説明会も無かったので、久しぶり。決算集中日だが参加者多数、新野CEOがプレゼン、森田CFO、中西IR室長が質疑対応。春の本決算で、セグメント変更、成長注力分野として、「グローバル」新設、電池関連事業切り離しもあり、入り繰りがややこしい。質問も、そのあたりに集中。

 

業績は改善だが躍動感なし

 

 上期は、売上1.34兆円、OP138億円、NP92億円は上ブレ。上ブレは、売上350億円、OP40億円だが、売上は電池関連売却の半年分200億円とエンタープライズ100億円強、OPは電池関連20億円、エンタープライズ20億円。通期は売上2.83兆円、OP500億円、NP250億円。2020年度中計は、売上3兆円、OP1500億円、NP900億円は、なお遠い。

 

グローバル事業

 

 グローバル事業は、セーフティ、ワイヤレスSL、サービスプロバイダSL、エネルギー、ディスプレイと雑多だがグローバルに成長したい部門の集合体だが、上期は売上2133億円と横這いながら、OP赤字は50億円に縮小、計画比でも上ブレ、セーフティが黒字化。パソリンクも改善、赤字がやや残ったが、年間黒字化へ期待。海底ケーブルも一時的に減少だが堅調。全体では、売上5050億円、トントンへ。セーフティは、2017年度500億円から、2018年度850億円、M&Aも含め2020年度2000億円は期待。

 

5G期待と不安

 

 2020年に向け、インフラ投資期待だが、基地局では、サムスンと提携は、グローバル市場へ拡大も期待だが、技術流出のリスクも指摘され、プラスマイナスの印象。これまでの投資と比べ、それほど期待できず、R&Dは嵩む。むしろ、IoT等、多元同時接続や低レイテンシ等クルマなどのアプリ開発が鍵。

 

ファーウエイ

 事業領域で、最も近いのは、ファーウエイだが、今や、売上や利益規模はもちろん、R&DNECの売上規模に近い2兆円規模。今は、比べるべくもないが、2000年頃は、全く逆の評価だった。