米中摩擦の本質は、セキュリティか

 

米中摩擦に関して、トランプ政権というよりも、以前から、米が「チャイナ・チャレンジ」に警戒していることを指摘してきた。

 

https://www.circle-cross.com/2018/09/30/米中貿易戦争はトランプのせいか/

 

https://www.circle-cross.com/2017/01/20/2017120-米半導体強化策-report-to-the-president-ensuring-long-term-u-s-leadership-in-semiconductors-について/

 

https://www.circle-cross.com/2016/11/26/20161126-米国がchina-challenge-宣戦-布告か/

 

https://www.circle-cross.com/2016/09/11/2016911-中国で内外の半導体投資-日経報道-について/

 

 しかしながら、今回の米司法省のJSICC(福建省晋華集成電路)を産業スパイ罪で起訴したニュースは、米国の本気度の表れであり、82年の日立や三菱電機に対するIBMスパイ事件を思い出す。79年のジャパンアズナンバーワン(実際は称賛というより警告注意でもあったが)、の後、まさに、IBMスパイ事件が日米摩擦の宣戦布告であった。その後、東芝機械のココム違反はじめ、知財だけでなく、あの手この手で、攻めてきた。

 

 米中摩擦では、関税が大きくマスコミで注目されているが、前にも書いた通り、①為替操作、②知財、③セキュリティである。トランプの中間選挙対策もあり、ある程度は緩和されるが、米中枢からは、トランプはいわば、利用されている面もある。また、①や②は、手段であり、③が本命だろう。当然、中国だけでなく、日本も、①や②では、巻き添えを食う可能性もあろう。

 

米司法省は1日、米国の半導体メーカーから企業秘密を盗み出した産業スパイの罪で、中国JHICCと台湾UMC(聯華電子)を連邦大陪審が起訴と発表、DRAMを生産するため米マイクロンから製造や設計に関する技術を持ち出したと。既に、米商務省は1029日、JHICCが安全保障上の重大なリスクになっているとして、米国企業から同社への輸出を規制すると発表したばかりだ。司法省によると、マイクロンの台湾子会社などに所属した台湾籍の3人も起訴したことはサプライズだ。

 

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO37271500S8A101C1EAF000/