11月6日10時半より開催の決算説明会に参加した。シマダヤ連結後、初の決算であり、注目され、参加者は多かったが、質問は、シマダヤに関する質問が目立った。プレゼンは、松尾副社長。
業績
上期売上は、売上550億円、OP36億円、NP28億円。PC周辺と金融の2セグメントから、IT関連、金融、食品の3セグメントとなった。ITは売上330億円、OP16億円、金融は売上11億円、OP7億円、この4月からフル連結となった食品は売上208億円、OP15億円。ITは減収減益、金融は増収増益。
通期の見通しは、不確定要素が多く非開示。ガイダンスもない。ただ、上期の状況から判断すると、売上1000億円前後、OP50〜60億円だろう。
B/Sは、660億円から、885億円に増加だが、シマダヤ子会社化が要因で100億円弱、有利子負債が45億円増加だがシマダヤの借入金が26億円、有形固定資産も工場等を持つシマダヤ分が大きい。
シマダヤ
食品は増収減益、先行投資や小麦など材料アップ。夏場の流水麺などが多いため、上期が売上では55%、利益では60%を占める。
なお、シマダヤの買収は、メルコをPC周辺機器と捉えれば、事業の距離が遠く、いくら、「森の経営」にしても、布石が飛地すぎるとの見方もあろう。エレコムが、隣地戦略でM&Aをしているのとやや対照的だ。しかし、経営重心視点からは、食品は、そう遠い事業ではない。今や、ITも食品も、身近な生活必需品だ。
また、楽天の三木谷氏が、先日の日経新聞で、自身の新規参入に関し、興味深いコメントをしている。「遠い点をつないだほうが、面積が大きくなり、近い点をつないでもあまり面積は広がらない。証券や銀行への参入は当初『バカじゃないの』と言われた。新しいサービスを始める際に、批判ではなく、どういう可能性があるのか見てほしい」https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37628420Q8A111C1EA1000/
IT関連
IT関連では、上期は、NWは増収減益、ストレージは、減収増益だった。また、新規事業の進捗状況が紹介された。
M&A
森の経営、1000年企業として、強固なポートフォリオ構築を目指すが、IT関連に加え、食品や、金融の次の手(保険)や、健康関連なども期待したい。現在は、一見、飛地に見えても、5年後、10年後には、ITで横グシも入り、繋がりが増え、豊かな森になっていることだろう。